60年代に発表されたオノ・ヨーコの「色を加える絵画」は、観客参加型の作品です。会場に用意されたフェルトペンや絵の具で、キャンバスやオブジェに思い思いの色を塗ってゆくというもので、観客が作り上げる絵画作品です。近年盛んに行われているインタラクティヴ・アートの魁といえる作品です。
ギャラリー360°では、2004年に「色を加える絵画:I LOVE U」を開催しました。
2回目となる今回は、青山地区の街頭でも「色を加える絵画」を行います。サインボードを身につけたサンドイッチマンが街頭に現れます。サインボードには表に男性、背中には女性の顔の輪郭が描かれていて、道行く人々に目や鼻、口を加えて、顔を完成させるように呼びかけます。さらにギャラリーで行われている「色を加える絵画」への参加者を募ります。訪れた観客は、ギャラリー内に並べられた地球儀に、5色「白、黄、黒、青、茶のフェルトペンで色を塗ってゆく作品です。大気汚染や水問題、温暖化など様々な問題を抱える地球を、もう一度美しい色が溢れた天体にしようというオノ・ヨーコの願いが込められた展覧会です。