終了した展覧会・イベントです

特集陳列 「仮面」

東京国立博物館
終了しました
祭りや芸能で仮面を着けることは世界各地で行なわれ、それぞれの土地の特色や、異なる文化との交流の様子、祭りに加わる人々の息吹を感じることができます。日本では、仮面を着けた土偶や、土で作られた土面から、縄文時代にすでに仮面があったことがわかります。実際に着用した遺品としては飛鳥時代に大陸から伝わった伎楽面(ぎがくめん)が最も古いものです。伎楽面はすっぽりと頭に被るような大きさで、その表情の豊かさは、伎楽が親しみやすい仮面劇だったことを今に伝えます。しかしやや俗に過ぎる内容だったためか、鎌倉時代には絶えてしまいました。平安時代に中国、朝鮮から伝わった舞楽(ぶがく)はより洗練されたもので、宮中、社寺等の儀礼、祭礼で広く行なわれました。舞楽の面は顔のみを覆う大きさで、表情は硬く、形も定型化されています。寺院の法会で用いられた面を行道面(ぎょうどうめん)と呼び、迎え講(むかえこう)で菩薩の面を着けて練り歩く姿は、奈良・当麻寺(たいまでら)、東京世田谷の九品仏浄真寺(くほんぶつじょうしんじ)などで現在も見ることができます。また、高野山天野社(こうやさんあまのしゃ)伝来の二十八部衆(にじゅうはちぶしゅう)の面は、一切経を載せた輿(こし)をかつぐ人々が着けたものです。

室町時代に世阿弥(ぜあみ)が大成した日本独特の芸能、能楽(のうがく)の面は、翁面(おきなめん)を例外として、老人の面(尉(じょう))、男面、女面は感情をあらわにしないことが特徴です。それは幽玄を旨とし、冷え枯れた演技をよしとするためでした。一方狂言(きょうげん)は、滑稽味に富む劇で、親しみやすい表情の面が用いられました。村々で行なわれた田楽(でんがく)の系譜を引いているとみられ、中世、近世の農民の笑い声が聞こえるようです。

スケジュール

2008年9月17日(水)〜2008年10月26日(日)

開館情報

時間
9:3017:00
休館日
月曜日
月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館
年末年始休館 ※その他臨時休館あり
入場料[総合文化展(常設展)] 一般 1000円、大学生 500円、高校生以下および満18歳未満・満70歳以上、障がい者と介護者各1名 無料、特別展はイベントにより異なる(入館の際に学生証または年齢の確認できるもの、障がい者手帳等ご提示ください) ※入館方法などの最新情報は公式ウェブサイトでご確認ください。
展覧会URLhttp://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=B01&processId=01&event_id=5888
会場東京国立博物館
https://www.tnm.jp/
住所〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9
アクセスJR上野駅公園口より徒歩10分、京成線京成上野駅正面口より徒歩13分、東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅7番出口より15分
電話番号050-5541-8600 (ハローダイヤル)