百々俊二「大阪」

銀座ニコンサロン（ニコンプラザ内）

終了しました

アーティスト

百々俊二

作者は、そろそろ自分が半世紀を生きた大阪をちゃんと撮らなければと思いながらも、方法が見つからずにいた。そこで、ここまでデジタル化が進んでしまったからには、長年こだわり楽しんできたモノクロプリントで、8×10のカメラを据えて大阪の町としっかり向き合ってみようと考えた。そして、自分の記憶がある場所から撮っていこうと決めた。つまり、作者の記憶の大阪である。記憶といっても、もちろん写真では「今」を撮ることしかできない。「こういう場所もあったなぁ」と思い出しながら、場所の磁力に呼び寄せられるように歩いた。

最初に訪ねたのは作者が生まれた場所であったが、1947年当時の四軒長屋がまだあった。驚くと同時に、小学生のころの記憶がだ～ッと甦ってきた。そして、背中を押されるように撮影に入り込むことができた。忘れていた記憶＝無意識を呼び覚まし、大阪を＜見る＞という行為を軸として、あらためて大阪を＜知る＞ことを始めた。モノクロ70点。

スケジュール

2010年11月24日(水)〜2010年12月8日(水)