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「時計塔80年記念 井上萬二白磁展 -名陶無雑-」

セイコーハウス銀座ホール
終了しました

アーティスト

井上萬二
名陶無雑という言葉がある。氏が初めて東京で個展を開催した時、陶磁器研究の大家・小山富士夫氏から贈られた座右の銘だという。良い焼き物には雑念がないという意味か。「白磁丸形壺」が湛える神々しいまでの張りと無垢な白さ。まさに名陶無雑を体現した作品である。「白磁の原点は化粧をしない美しさです」と語る氏は「60数年間、創り続けていても白磁の世界に到達点はありません」とおだやかにほほ笑む。混じり気も染みもない白一色の白磁は、その形こそが即ち美である。最高の美を生みだすには心技体が一つとならねばいけないが、神業ともいえる氏の轆轤(ろくろ)技術は、傘寿を過ぎて尚たゆむことのない研鑽の賜物である。そして、瞠目すべきは轆轤から焼成まで全て自らの手でこなしてこそ自分の作品であるという情熱だ。この研鑽と情熱が36年にわたり毎年同一会場で個展を開催し、常に新鮮な感動を与えてくれる源泉であろう。

今回注目したいのは「自選十作」。これは、氏自らがこれまで制作した作品から10点を選び、それらに再び挑んだものである。あらためて誕生した白磁線壺、白磁緑牡丹彫文花形花器、白磁瓜形百合口花瓶、白磁染麦彫文壺等々。白磁のみならず加飾の作品も加わった。氏の代表作の中でもさらに主だったものとでもいうべき作品群の展観をお楽しみいただきたい。

齢を重ねるごとにますます意気軒高な氏である。蓋物、花器、香炉、そして和光の時計塔竣工80年を記念した松、竹、梅の3種類の台皿など大小100点余りが一堂に会し、6月の和光ホールを晴れやかな白に染め上げる。

会期中、会場にて井上萬二氏によるギャラリートークを予定しております。
6月20日(水) 14:00~

[画像:井上萬二「白磁丸形壺」直径31 × 高さ31cm]

スケジュール

2012年6月15日(金)〜2012年6月24日(日)

開館情報

時間
11:0019:00
最終日は17:00まで
休館日
年末年始休館
入場料無料
展覧会URLhttp://www.wako.co.jp/exhibitions/300
会場セイコーハウス銀座ホール
https://www.wako.co.jp/exhibitions/
住所〒104-8105 東京都中央区銀座4-5-11 セイコーハウス銀座6F
アクセス東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線銀座駅B1出口直結、東京メトロ有楽町線銀座一丁目8番出口より徒歩4分
電話番号03-3562-2111
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