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「石田 亘・征希・知史 パート・ド・ヴェール作品展 -やわらかな光・永遠に-」

セイコーハウス銀座ホール
終了しました

アーティスト

石田亘、石田征希、石田知史
一九世紀末の芸術運動アール・ヌーヴォーに彩りを添えた、鋳込みガラス工芸〝パート・ド・ヴェール〟。西陣織の図案家だった石田 亘氏と征希さん夫妻は、その優美な造形と質感に惹かれ、30年ほど前から独自に試作と創作を重ねてきた。現在では、ご子息の知史氏も加わり、3人で繊細で気品溢れる〝和のパート・ド・ヴェール〟を発表し続けている。
亘氏の「香華」は、〝いかに究極の色・白を美しく見せるか〟にこだわり抜いた秀作。ドーム型に吉祥の菊花文がさざ波のような律動を刻み、プラチナ彩と蓮の文様がおもてに咲き、氏ならではの気韻と静謐を清々しく匂わせている。
征希さんの「富貴」は、焼成が難しい立方型に、緻密で規則的な金彩の割付け文様をほどこした意欲作。女性らしい感性が生んだ装飾と淡い色合いに、筥(はこ)に初めて採り入れた花鳥文の牡丹が華やぎと風趣を添える。
知史氏の「光・織りなす」は、蓋物では表現できない、やわらかな光の透過と質感を生かした力作だ。若草色から青紫へと移ろう中に、微かに線刻があしらわれ、フォルムに洗練された表情をもたらす。創り出される薄い素地と細緻な表現は、まさに石田家の真骨頂であろう。さらに日本伝統工芸展で総裁賞を受賞した知史氏の光のゆらめきを表現した線刻文筥(せんこくもんはこ)シリーズが6年ぶりに登場するのも楽しみである。
和光では3年ぶりとなる本展では、〝やわらかな光で永遠に人々の心を癒し続ける作品を〟との思いから、希望や祈りを込めた筥や合子、花器、ランプ、香合、帯留などに額装作品を合わせ70余点が出品される。京都の美意識に磨かれながら、これまでの技の蓄積を昇華させ、三者三様にさらなる高みへと飛翔させた作品群に期待したい。

◆会期中、会場にて石田 亘氏・征希さん・知史氏によるギャラリートークを予定しております。
10月4日(木)14時~

[画像: 石田亘 筥 「香華」13.2×20.7×高さ11cm]

スケジュール

2012年9月29日(土)〜2012年10月9日(火)

開館情報

時間
11:0019:00
最終日は17:00まで
休館日
年末年始休館
入場料無料
展覧会URLhttp://www.wako.co.jp/exhibitions/305
会場セイコーハウス銀座ホール
https://www.wako.co.jp/exhibitions/
住所〒104-8105 東京都中央区銀座4-5-11 セイコーハウス銀座6F
アクセス東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線銀座駅B1出口直結、東京メトロ有楽町線銀座一丁目8番出口より徒歩4分
電話番号03-3562-2111
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