前作『tokyo boy alone』では、東京に住む青年たちの生活を切り取る写真群を発表し、都市における青年たちの肖像に光を当ててきました。 森が「被写体に自己を投影したセルフポートレイト」と言うように、意識的な取り組みとして、被写体と写真家との関係性を語ることはありませんでした。 3月に刊行される写真集『intimacy』(ナナロク社)に先駆けて開催される本展では、2011年夏から2012年夏までの1年間の恋人や友人との記録としての作品を発表いたします。前作では見られなかった森自身と被写体との関係性を丁寧に描きながらも、そのパーソナルな感情を突き詰めることによって、いわゆるプライベートフォトから抜け出す写真としての意欲が感じられる作品となっております。