何とも言えない魅力的な表情をした人物と、様々な動植物、骨や象徴的器具―現代人の日常と生と死を飾るモノたちが、奇妙な舞台の上で共生する「極彩色の絵画」でデビューした青山幸代。近年の制作では、「季節」「風」「食物」「夢」「音」「香り」など五感で感じる現象をテーマに据え、さらに「魔女」「キメラ」「サイレン」「浮遊霊」「白夜」「極夜」・・・多国籍な民族的無意識やその現れとしての意匠、原始宗教的なイメージさえ感じ得るものを作品に取り込み、奥深く拡がりのある緻密な絵画空間を創り上げてきました。彼女の作品の持つ「静かで不思議な音色とリズム、煌めくような時間」を堪能できる、三年振り三度目の展覧会です。
会場: ROOM A