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[画像: 「Counter Acts no.6」 © Poklong Anading Courtesy of 1335MABINI. TARO NASU]

ポクロン・アナディン 「Sidereal Message」

TARO NASU
終了しました

アーティスト

ポクロン・アナディン
本展覧会「Sidereal Message」は、昨年六本木アートナイトにて展示された代表的作品シリズ”Counter Acts”、そして現在進行中のビデオ・プロジェクト”Every water is an Island”など、社会や環境を構成する相互作用や相関関係に着目した作品を中心に構成されます。
社会学者のジグムント・バウマンは、関係性やアイデンティティー、グローバル経済での絶え間ない流動と変化によって特徴付けられる現代社会を”リキッドモダニティ”という語で描写しました。バウマンによれば、「現在、私達が生きる”リキッドモダニティ”では、もはやアイデンティティーの問題はいかにして安定したアイデンティティーを構築し保つかではなく、いかにしてその固定化を避け、選択肢を持ち続けるかにある」といいます。アナディンの"Counter Acts"シリーズは、被写体が顔前に持つ鏡によって生み出された光によって、アイデンティティーや写真の問題を浮き彫りにします。作家は、鏡からカメラへと向けられる反射光によって、観察行為と写真撮影という行為のどちらをも妨げ、互いを見つめようとする作家と対象との視点を、曖昧にします。過剰な露光をもって撮影された作品では、写真作品に予期されるはずの対象や主題の発見は生じず、閃光の周囲のディティールが明瞭に映り込むのみ。そこでは相互認識の隠蔽や欠如が物語られます。アナディンはこの手法により、バウマンのいうようなアイデンティティーの固定化を避けた上での、他者間の理想的な関係性を指し示しているのかもしれません。作家が「無名のオーケストラ」と称する本作品は、新しい社会像の表れだとも言えるでしょう。 その”新社会”における調和と唯一の共通基盤は、彼の作品に現れる丸い閃光であり、その配列は楽譜の音符のように、一つのイメージから次のイメージへと徘徊します。

スケジュール

2016年2月26日(金)〜2016年3月26日(土)

開館情報

時間
11:0019:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
備考
日曜日・月曜日・祝日は休館

オープニングパーティー 2016年2月26日(金) 18:00 から 20:00 まで

入場料無料
会場TARO NASU
http://www.taronasugallery.com/
住所〒106-0032 東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル4F
アクセス東京メトロ日比谷線・都営大江戸線六本木駅1b出口より徒歩2分、東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口より徒歩12分、東京メトロ南北線・都営大江戸線麻布十番駅7番出口より徒歩13分
電話番号03-5786-6900
関連画像

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