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[画像: 「13 layers 2」 (2016) 130 x 97cm]

ティルト 「コンクリート抽象」

メグミオギタギャラリー
終了しました

アーティスト

ティルト
この度メグミオギタギャラリーでは、フランス人アーティストTILT(ティルト)の日本初個展を開催致します。南フランス、トゥールーズ出身のTILTは、グラフィティアートを芸術の域に高め、今最も世界的に注目を集めているストリートアーティストです。 自らを”graffiti fetishist”と定義するTILTは26年ものグラフィティキャリアを誇ります。グラフィティカルチャーの始まりは1970年代にニューヨークでスプレーやフェルトペンなどを用いて壁や電車などに自分の名前を書く行為が広まったのが契機とされています。グラフィティ=野外での落書き行為と一般には認識されがちですが、タグ(単色で自分のグラフィティ用の名前や出身地を書いたもの)をはじめとする様々な専門用語や、既にあるグラフィティの上に描くには更に完成度の高い図案を作らなくてはいけない等、ライター間での暗黙の了解や独自のルールが無数に存在する奥深い世界です。メッセージ性を持つ言葉や具象的なモチーフを描く行為が広義のストリートアートに分類されるのに対し、グラフィティとは意味を持たない記号であり、文字の外見が文字の意味を凌ぐのがその領域とされています。グラフィティを、名前の有名性を競うゲームとしての側面から鑑みると、「スタイルの独創性」と「拡散性」がその勝敗の二大要因となります。TILTはスローアップ(単色あるいは二色の色を用い数分で書き上げた文字)のスタイルを最も得意とします。文字の躍動感と腕運びの一回性、シンプルで力強い配色の妙が問われる伝統的なグラフィティスタイルです。グラフィティが、線を描くという行為の身体性が最も高いテンションで発揮されるジャンルなのは、公共看板や電車へのペイントが違法である事と無縁ではありません。
あらゆるリスキーな場所を好んで描き続け、独自のリズムを体得したTILTによって生み出される線は、彼のペインティングにおいても遺憾なく発揮されています。「みんなが思っている落書き=グラフィティのような古典的なグラフィティの解釈を拡大したい。もしもグラフィティをやっている人間が僕の作品を見たら、僕がやっていることの意味がすぐにわかるはずだ。スタイルと、作品の背後に存在する、メッセージではない、ヴォイスの集積としてのストーリー。一方でグラフィティについてよく知らない人は異なる視点で作品を見るだろう。実際には一定の知識なくして作品を深く理解することは不可能に近い。だからこそ僕はそこに面白味や可能性を感じているんだ。昨今知名度を獲得している多くのストリートアートは、キャラクターや動物、風景など、誰が見てもすぐに理解しやすいモチーフで描かれている。でも、僕たちの文化の一番の醍醐味は作品に付随する背景としてのストーリーだ。僕は自分の作品を通して、グラフィティをグラフィティたらしめる最もシンプルで力強いストーリーを語りたいんだ。」意味とは無縁のところで純粋に造形のスタイルを競うことで発展してきたグラフィティは、究極の抽象表現です。究極の抽象美を競うグラフィティ界で熾烈な闘いを勝ち抜いてきたTILTが、絵画とストリートアートの境界線を破壊する抽象表現アーティストとして世界の頂点に君臨するのは必然の流れと言っても過言ではないでしょう。
今展では小屋にペイントを施した超大作を1点、162x114cmのカンバスワークを5点、直接壁に描いたものをはぎ取った85x60cmのカラー作品を3点、50x50cmのモノトーン作品6点を中心に、計18点の最新作を出品します。日本で世界最高レベルのグラフィティアートをご覧頂ける、TILTの「コンクリート抽象」に是非ご期待下さい。

スケジュール

2016年4月1日(金)〜2016年4月30日(土)

開館情報

時間
12:0018:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日

オープニングパーティー 2016年4月1日(金) 18:00 から 20:00 まで

入場料無料
展覧会URLhttp://www.megumiogita.com/cn5/cn8/pg541.html
会場メグミオギタギャラリー
http://www.megumiogita.com
住所〒104-0061 東京都中央区銀座2-16-12 銀座大塚ビルB1
アクセス東京メトロ日比谷線東銀座駅3番出口より徒歩3分、東京メトロ有楽町線新富町駅1番出口より徒歩3分
電話番号03-3248-3405
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