終了した展覧会・イベントです

Koichi Ishizuka 「Birth of Venus」

新宿眼科画廊
終了しました
会場: Space M
サンドロ・ボッティチェッリが『ヴィーナスの誕生』を描いたのは、その後の文化・精神に大きな影響を与えたルネサンス期のことである。「風の神ゼフュロスとクロリスが、貝に乗ったヴィーナスを岸辺へと運び、赤いローブを持った妖精が待ち受ける」というギリシャ神話を、ボッティチェッリは美の象徴として描き、それは時代を超えて今なお特別な意味を持ち続けている。
フィレンツェのウフィッツィ美術館で『ヴィーナスの誕生』を観たとき、不思議な感覚を覚えた。それは想像していた以上に大きく、それまで指摘されていた「長すぎる首」、「落ちた肩」、「不自然な左腕」への違和感が感じられなかったことである。つまり、この作品は実物大で観ることによって、その世界観を体験できるようになっているのだ。
私たちは、なぜ『ヴィーナスの誕生』に惹かれるのだろうか。考え得る理由は二つある。一つは、その顔と体が極めて美しいフォルムで描かれていることだ。それは意識的なデフォルメによって、さらに優雅で印象的なものへと高められている。もう一つは、ボッティチェッリならではの演出が画面全体になされていることだ。ヴィーナスを中心にモチーフの配置や構図に美的な遊び心が感じられる。レオナルド・ダ・ヴィンチの『受胎告知』が理論的で最高の技術で描かれているとするならば、『ヴィーナスの誕生』には人間らしい痕跡が散りばめられている。それが私たちの感性を刺激するのだ。
本展の作品は、その『ヴィーナスの誕生』をベースに制作した。写真という全てを正確に写し取る装置を使いながら、そこに絵画的な要素を取り入れている。レタッチの作業では困惑することもあったが、新たな発見が多く創造的な作業になった。

スケジュール

2017年9月8日(金)〜2017年9月14日(木)

開館情報

時間
12:0020:00
水曜日は17:00まで
休館日
木曜日
備考
木曜日は休館
入場料無料
展覧会URLhttps://www.gankagarou.com/s201709bov
会場新宿眼科画廊
http://www.gankagarou.com
住所〒160-0022 東京都新宿区新宿5-18-11 タナカビル101
アクセス東京メトロ副都心線・丸ノ内線・都営新宿線新宿三丁目駅C7出口より徒歩6分、東京メトロ副都心線・都営大江戸線東新宿駅A1出口より徒歩6分、JR新宿駅中央東口より徒歩10分
電話番号03-5285-8822
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