終了した展覧会・イベントです

「境界を跨ぐと、」展

東京都美術館
終了しました

アーティスト

土屋美智子、市川明子、鄭梨愛、灰原千晶、李晶玉
2015年に隣接する武蔵野美術大学と朝鮮大学校の2つの展示室を会場に、両校の境界にある壁(塀)に橋を仮設しつなげた展覧会「突然、目の前がひらけて」は、どのような橋を仮設するかを通して、対話をテーマに企画したプロジェクトでした。この度私たちは、東京都美術館主催の第6回グループセレクショ ン展で選出され、下記の通り展覧会「境界を跨ぐと、」 を開催いたします。前回の展覧会のテーマでもあった「対話」の中で、双方の立場を 明確にし、違いをあえて強調する壁の存在は、一方では自身を守る ための壁であったにも関わらず、しばしば「私」 の足元をぐらつかせました。突然、目の前がひらけて境界を跨ぐと 、それぞれが見た風景はまったく別のものでした。 今回の展覧会は、個々の作家が前回の展覧会で持ち帰ったテーマを 、自分なりに考えて提示しようというものです。
”私たちの間にある隔たりとは何か?”と、双方の立場を明確にし、違いをあえて強調する壁の存在は、一方では自身を守るための壁であったにもかかわらず、対話の中でしばしば「私」の足元をぐらつかせました。「私」はいま誰の物語(それはイデオロギー、歴史、立場から発現する)を語り、一方で相手は「私」をどのように捉えて言葉にしているのだろう。突然、目の前がひらけて境界を跨ぐと、それぞれが見た風景はまったく別のものでした。どこまでが私なのだろう -自分と“何か”との境界-その”何か”とは、“共同体”であったり、“敵”であったり、あるいは自分以外の“他者”であったり、作家によって様々です。この展覧会は、作家それぞれが対話を持ち帰り、その”何か”との距離をそれぞれの方法で測定し、境界線を引き直そうというものです。自分以外の人の物語の引き受け方をインタビューして聞いてみたり、自分の夢に出てくる他者と現実に存在する他者を引き合わせてみたり、半島を前に先祖の郷愁をなぞってみたり、その方法は様々です。あの対話を経て、今一度大きな物語の引き受け方を模索したり、その距離を問い直すこともできるかもしれない。私たちが共にいることは、異質の価値観を持つ他者をみとめることで自分の中に揺れを内包し、既存の概念に対し自身の視点を持つプロセスです。そのプロセスを個人が試行することによって、人間が長い時間を生きるために作った社会基盤やたくさんのルールを持続させていくための代替可能なパーツではなく、余白の世界を担保し、既存の価値観に問いかけることができると思います。
[関連イベント]
1、ゲストによるトーク
日時: 6月30日(金) 18:00〜19:30
ゲスト: 会田誠氏
2、アーティストによるトーク
日時: 7月2日(日) 14:00〜15:30

スケジュール

2017年6月25日(日)〜2017年7月6日(木)

開館情報

時間
9:3017:30
金曜日は20:00まで開館
休館日
毎月第1・第3月曜日は休館
年末年始休館
特別展は月曜日休館(月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館)
備考
開館時間: 7月3日(月)は休館
入場料
展覧会URLhttps://totsume2015.wixsite.com/totsume/blank-5
会場東京都美術館
https://www.tobikan.jp
住所〒110-0007 東京都台東区上野公園8-36
アクセスJR上野駅公園口より徒歩7分、京成電鉄京成上野駅池の端口より徒歩10分、東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅7番出口より徒歩10分
電話番号03-3823-6921
関連画像

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