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[画像: 笠間悠貴]

笠間悠貴 「雲が山を越えるとき気流に姿を変える」

photographers’ gallery
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アーティスト

笠間悠貴
笠間悠貴は、2008年12月ギャラリー山口で開催された写真展「風景をかじったねずみ」以来、大判カメラを使ったモノクロの作品を制作してきました。2013 年の「顫え」以降は気象、特に風をテーマに撮影を続けています。風は、被写体 して直接写り込むことがなくても、光の状態や水蒸気などを通じてフレーム全体に影響を及ぼすものです。形のないものをあえてテーマにすることで、写真のフレームの外側について思考する試みでもあります。本展では、南米アンデスの4800メートルの高地で撮影した新作8点が発表されます。そこは一年を通してほ んど気温に変化がない一方で、一日のうちに四季が訪れるという場所です。アンデスの尾根では、朝のうちにめまぐるしく天候が変化します。偏東風に乗ってアマゾン上空を渡ってきた湿気を含んだ空気は、アンデスを越えるとき、手前で水分がせき止められて濃密な雲となり、そこから乾燥した気流となって一気に吹き下ろすのです。雲を撮るという行為は、これまで写真史のなかでも長らく繰り返されてきました。本作では、そのパースペクティヴを逆転させて、雲を対象とし てではなく、まさに雲のなかから地上の風景を撮ることをおこないました。 雲のなかではほん5メートルの先も見えない一面真っ白の世界です。そこに折からの風が雲をかき消し、時折外の景色が見えるのです。その一瞬に垣間見えた風景は、どこかこの世ならぬ別世界のように写し出されています。

スケジュール

2017年11月22日(水)〜2017年12月6日(水)

開館情報

時間
12:0020:00
入場料無料
会場photographers’ gallery
http://www.pg-web.net/
住所〒160-0022 東京都新宿区新宿2-16-11-401
アクセス都営新宿線新宿三丁目駅C7・C8出口より徒歩2分
電話番号03-5368-2631
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