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[画像: EMPRESS OF INDIA II 2005 年 ネオン管 196 x 580 cm © Adagp, Paris 2018]

ベルトラン・ラヴィエ「Medley - Works from the Collection」

エスパス ルイ・ヴィトン東京
終了しました

アーティスト

ベルトラン・ラヴィエ
※会期延長しました
エスパス ルイ・ヴィトン東京では、フランス人アーティスト、ベルトラン・ラヴィエを招いた展覧会「Medley」を開催いたします。本展はパリのフォンダシオン ルイ・ヴィトンのアーティスティック・ディレクションの下、所蔵するコレクションの中から世界のエスパス ルイ・ヴィトン(東京、ミュンヘン、北京、ヴェネツィア)で未公開の作品を紹介する「Hors-Les-Murs(壁を越えて)」プロジェクトの一環として企画されました。このプロジェクトはフォンダシオンの国際的な取り組みを積極的に展開していき、幅広い多くの人々に興味を持っていただくことを目指しています。
ベルトラン・ラヴィエは、伝統的な芸術様式のカテゴリー分けを覆す作品を生み出したアーティストです。ラヴィエは、ヴェルサイユの国立高等園芸学校で、彼の芸術観に影響を与え続けることになる園芸を学んだ後、1970年代初頭からアーティストとして活動を始めました。絵画と彫刻、描写と抽象、生活と芸術の関係を考察するラヴィエのアプローチには、マルセル・デュシャンのレディ・メイドの精神、ポップアートの大衆文化的イメージ、ありふれた要素を用いたヌーヴォー・レアリスムの手法の混合が見られます。ラヴィエは、絵画や彫刻の伝統的なカテゴリーを超越し、混成することに重点をおいています。ペイント、積み重ね、台座への設置、拡大、もしくは本来のコンテクストからの隔離により、オブジェと化す彼の作品は、自ら「シャンティエ」(工事現場)と好んで呼ぶ作品群を形成しています。これは、あえてオブジェを完成したものとみなさず、常に立ち戻って再び手を加える可能性を残していることを意味します。ラヴィエは既存のアート作品のみならず、日常生活に馴染み深い物も同様に取り入れ、1980年代には、自身の「ファン・ゴッホ風」絵画テクニックを「介入」の手段として使い、あらゆる物を印象派絵画風の厚い絵具の層で覆いました。日常的に存在するありふれた物もペイントを重ねることで芸術品へと変容しますが、より重要なことは、このオブジェがそれ自身の絵画表現となることです。逆説的ですが、もともとの物体の姿が視界から隠されて完全に消えたときに初めて現実の表象が現れるのです。その結果として、絵画のイメージは曖昧となり、絵画が持つ抽象的な性格は、具象画と抽象画のどちらとも呼べない不明瞭なステータスに置き換えられます。

エスパス ルイ・ヴィトン東京は、フォンダシオン ルイ・ヴィトン所蔵コレクションの中から展示される7点の作品をとおして、ラヴィエに特徴的なさまざまなスタイルとカテゴリーをご紹介します。「ファン・ゴッホ風」絵画テクニックによる《Atomium》(2007年)や、レディ・メイドをユーモアと冗談を込めて解釈した《La Bocca sur Zanker》(2005年)を含む今回の展覧会は、絶えず進化を続け、解釈、置き換え、転化の戦略を用いた実験に挑むラヴィエのユニークな才能を発見できる構成となっています。上記以外には、ネオンを用いたインスタレーション《Empress of India II》(2005年)、アクリル画の《Walt Disney Productions 1947–2013 No 2》(2013年)、《Birka》(2007年)、《Paysages Axiois》(2014年)、クロムメッキを施した彫刻作品の《Ibo》(2008年) が展示されます。ジャンル、原理原則、素材のミックスはラヴィエの芸術的手法の特徴であり、これによって生まれる作品は、私たちの物の見方や慣れ親しんできた芸術の解釈方法を揺るがし、逆説的で極めて明確な視覚的インパクトを与えます。

スケジュール

2018年4月19日(木)〜2018年11月4日(日)

開館情報

時間
11:0019:00
休館日
不定休
入場料無料
会場エスパス ルイ・ヴィトン東京
http://espacelouisvuittontokyo.com/
住所〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル7F
アクセス東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線表参道駅A1出口より徒歩4分
電話番号03-5766-1094
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