終了した展覧会・イベントです

レティシア・モライス 「double-double」

Art Center Ongoing
終了しました

アーティスト

レティシア・モライス
Laetitia Morais (レティシア・モライス)は1984年パリ生まれ、ポルト在住。2006年、ポルト大学芸術学部絵画科修士課程修了。2008年より、チューリッヒ芸術大学、リンツ工科造形芸術大学の博士課程でリサーチを行っている。これまでポルトガルを中心にヨーロッパ各地で作品を発表し、ニューヨーク、アゾレス諸島、アブダビを含む様々な所で滞在制作を行ってきた。日本およびアジア滞在は今回が初めてである。Laetitiaの制作活動は、特定のメディアやテーマに限定されない。制作場所の環境、文化、出会いから着想を得て一見まったく異なる事象を点で繋ぎ、新たな星座をつくるかのように制作する。そして「展覧会」を「自分の経験にてざわりを与えること」と位置付けている。彼女はこれまで様々なものを作品に取り込んできた。土地の文化、歴史、社会問題、存在と不在、個人、人間、植物、ミネラル、エチオピアのジャズ、19世紀のヨーロッパ文学、21世紀のアメリカ文学、移動と適応、フランス料理、左翼vs右翼、遊牧民の詩人、偶然性、西洋vs東洋vs中東vs中西、境界線、異教徒の儀式、サイケデリックドラッグ、経済構造、翻訳プロセス、ニューエイジ・メディテーション、実験映画、秩序vs無秩序など、例に挙げると、リストはまだまだ続く。2018年、The Arquipélago Contemporary Arts Centreの個展「La Longue Durée: structure, conjoncture, évènement」では、サウジアラビアの砂漠で3週間テント無しで野宿をして制作した作品を発表。SFの父と呼ばれるジュール・ヴェルヌの恋愛小説『緑の光線』(1882)をもとに、砂漠の国境近くにたたずむ男女2人の会話を撮影した映像作品、油田開発からキャッチできるラジオ波、砂漠でみつけたオブジェクト、ドローイングなどから構成された展覧会となった。このときの制作で、Laetitiaはすっかり砂漠に魅了されたと話す。「アブダビ(UAE)にも行きましたが、街はイスラムの戒律が厳しくてお酒が飲めないんです。つねに監視されコントロールが行き届いている。だからパーティーがしたいとき、人々は砂漠に行くんです。砂漠で思うまま過ごして、また街に戻る。街が【完璧にコントトールされた場所】であるのに対して、砂漠が【コントロールから逃れて自由になる場所】として機能していて興味深い」。今回のレジデンスで、アジア初滞在のLaetitiaは「私の日本観はとても西洋的かもしれないけど」と前置きしながら「日本ではみんな礼儀正しくルールを守り安全に暮らしている。でもだからこそ(中東の砂漠のように)人々がコントロールから逃れて自由になる場があるのではないか」と話していた。果たしてこの2ヶ月間でLaetitiaはなにを見つけたのだろうか?日本に住む私たちが気づいていない、自由な場所/時間/構造を、彼女が見せてくれるかもしれない。(Art Center Ongoing 吉﨑ゆきえ)
[関連イベント]
LaetitiaのOngoing AIR 滞在報告会
日時: 12月1日 19:00~
Ongoing AIR(オンゴーイング・アーティスト・イン・レジデンス)第35弾、ポルトガルからやって来たラティシアことLaetitia Moraisが見た東京、そしてオンゴーイングはどんなものだったのか。お別れパーティーをかねた報告会。
参加費: 1000円(軽食+1drink+入場料)

スケジュール

2019年11月27日(水)〜2019年12月1日(日)

開館情報

時間
12:0021:00
水曜日・木曜日・金曜日は16:00〜18:00休憩
休館日
月曜日、火曜日

クロージングパーティ 2019年12月1日(日) 19:00 から 21:00 まで

入場料400円(セレクトティー付き)
展覧会URLhttp://www.ongoing.jp/ja/artcenter/gallery/index.php?itemid=747
会場Art Center Ongoing
http://www.ongoing.jp/
住所〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町1-8-7
アクセスJR中央線・総武線・京王井の頭線吉祥寺駅北口より徒歩9分
電話番号0422-26-8454
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します