終了した展覧会・イベントです
[画像: 陶芸・ 伊藤赤水 いとうせきすい 「 無名異練上花紋香爐 むみょういねりあげはなもんこうろ 」(陶土、10×10×高さ14㎝)]

「工芸・Kôgeiの創造 -人間国宝展 - 」

セイコーハウス銀座ホール
終了しました
日本の「工芸」には、作家の工芸と職人の工芸があり、作品としての工芸と製品としての工芸がある。言葉を換えれば、工芸には作家がつくり出した「作品」と、職人がつくり出した「製品」があるということである。日本の工芸はこれらの両立で成り立ち、独自の発展を遂げてきた。その背景には、つくり手が素材や技法としっかり向き合い、それらに根ざした制作の姿勢がある。つくり手が素材を選ぶということは、陶芸ならば土、金工ならば金属というように、作品や製品をつくり出す前から決まっており、作品や製品のイメージやアイディアを考える時には、すでに素材が存在しているということである。要するに、とくに日本の工芸では、つくり手が扱う素材は、イメージやアイディアを形にするさまざまな素材の中の一つではなく、作品や製品を生み出すための唯一無二の存在として扱われているのである。ところが、今日の美術界を眺めてみると、素材という確かな物質から離れたところで表現活動が行われ、物質性が希薄になっているような気がする。近年、日本の工芸が欧米を中心に注目を集めて大きく取り上げられる背景には、素材が導く形や質感など、物質としての存在が、しっかりと表現の中に盛り込まれていることがあげられよう。確固たる素材から生み出された作品そのもので存在価値を問う日本の工芸は、物に潜む本質を探究しているともいえる。本展の出品作家は、日本の工芸の中でも「伝統工芸」という一つの特徴ある分野で活動する担い手の最たる方々である。伝統工芸は、単に古い物を受け継いだ伝承ではなく、それには、精神的にも、作品的にも、つくり手なりに何かをプラスする創作性や創造性、さらには革新性が大きく含まれており、生み出される作品には新しく独自性を盛り込みたいという作家の想いが強く映し出されている。 現在 いま はグローバルな時代である。まさに「旬」の作品を観ることによって、日本の文化としての伝統工芸の存在意義をあらためて感じることになるのである。
[関連イベント]
ギャラリートーク
4月6日(土)小宮康正(染織)
4月7日(日)中川衛(金工)
4月13日(土)𠮷田美統(陶芸)
4月14日(日)藤沼昇(木竹工)
4月20日(土)小森邦衞(漆芸)
※イベント詳細は公式ホームページよりご確認ください。

スケジュール

2019年4月5日(金)〜2019年4月21日(日)

開館情報

時間
11:0019:00
最終日は17:00まで
休館日
年末年始休館
入場料無料
展覧会URLhttps://www.wako.co.jp/exhibitions/609
会場セイコーハウス銀座ホール
https://www.wako.co.jp/exhibitions/
住所〒104-8105 東京都中央区銀座4-5-11 セイコーハウス銀座6F
アクセス東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線銀座駅B1出口直結、東京メトロ有楽町線銀座一丁目8番出口より徒歩4分
電話番号03-3562-2111
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します