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清家正信 「墨花」

GALLERY YUKI-SIS
終了しました

アーティスト

清家正信
映画、写真、コマーシャルフィルムなど、幅広い分野で活躍するカメラマン・写真家の清家正信は、彼のライフワークとして花、そして人のポートレート写真を撮り続けています。YUKI-SISでは3回目の個展となります。今回の展覧会のテーマは「墨花」。「墨の匂いは、どこかエロティックで好きだ」と話す清家正信。印画紙に現像された写真が過去の一瞬の記憶とするならば、和紙に書かれた「書」は、過去を生きているものではなく、今を生きている感覚がするといいます。ここ数年、清家はプラチナプリントという現像方法にこだわり、試行錯誤を続けてきました。古代現像技法のひとつであるプラチナプリントは、プラチナの入った溶液を紙に刷毛で実際に塗り、印画紙を自分で作るところから始まります。ブラシを使うその作業は、絵画を描くような行為にも似ていると清家は言います。また、極薄の土佐白金紙を洗浄しているときには、まるで和紙を漉いているような感覚に陥るそう。昨今のデジタル写真のクリーンで手軽な感覚、簡単にエデットできる作風よりも、「手を汚しながら作る」という行為そのものが、ひとつひとつの作業と工夫に意味を持ち、彼の独特のスタイルを生み出します。比較的安定感のある「西洋紙」よりも、いろいろな種類があり個性の異なる「和紙」を選ぶことも、作家の観ている世界感に近い、色のトーンが浮き上がってくるからでしょうか。今回の展覧会では、「墨」というキーワードを基に花の写真を展開します。墨がもつグレートーンの幅広さ、詩的な世界感は、黒にこだわる清家がプラチナプリントで表現したい「生きた感覚」に近いものなのかもしれません。愛情ある眼差しと作業工程により写真に写った花に再び命を吹きかけ、それが生き返る様を紙に写し取り、表現する行為に他なりません。それは、「生の証」ともいえます。

スケジュール

2019年11月16日(土)〜2019年11月30日(土)

開館情報

時間
12:0019:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
入場料無料
展覧会URLhttp://yuki-sis.com/exhibitions_20191116_seike.html
会場GALLERY YUKI-SIS
http://yuki-sis.com/
住所〒103-0023 東京都中央区日本橋茅場町1-1-6 小浦第一ビル2B
アクセス東京メトロ日比谷線・東西線茅場町駅7番出口より徒歩2分、都営浅草線・東京メトロ東西線・銀座線日本橋駅D2出口より徒歩6分、東京メトロ半蔵門線水天宮前駅6番出口より徒歩7分
電話番号03-5542-1669
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