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[画像: ©Yuji Hamada]

濱田祐史 「 K 」

PGI
終了しました

アーティスト

濱田祐史
濱田祐史の最新作となる『 K 』は、『C/M/Y』、『R G B』に続く、色と光を考察する三部作の最後の作品となります。『C/M/Y』(2015)では色の三原色をテーマに、デジタルポラロイドを用い、膜面をシアン、マゼンタ、イエローに分離し、イメージと色を再構成しました。「画像/イメージとは何か」という問いに端を発し、写真における色と形を考察する作品となりました。光の三原色をテーマにした『R G B』(2018)では、制作当時に入手可能なネガフィルムを集め、実体を写さず影を撮影することで「〇〇は何色」という既成概念から鑑賞者を解放し、フィルムの再現性を最大限に生かして色を標本するような手法を用いました。本作のタイトル『 K 』は、印刷で使用する四つの原色である、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(キー・プレート)の「K」、そして、色温度を示すケルビンの「K」です。「当たり前に同一とされている事象の認識のズレを写真によって可視化して鑑賞者と共有すること」が、濱田作品のテーマの根底には常に置かれています。本作では色をモチーフに、そのズレを描くことに挑戦しています。誰もが共通する色を連想するような物や状況を被写体に選び、カラーとモノクロのフィルムで二度シャッターをきっています。二つの同じ被写体を写したネガを、カラーの印画紙に多重露光しました。モノクロ画像とカラー画像が重なることで、プリントに現れる色は、現実の色よりも彩度がおち、普段私たちが思い浮かべる「色」とは異なる色が生まれます。また、撮影時のフィルム交換による時間のギャップが、実際のプリントに物理的なズレを生じさせています。「見知っているものと違う」という違和感を写真で描くことで、個々人の認識や記憶、または時間の経過によって対他者ではなく個人の内でさえも変化する、ものを見る視線の多様さが表現されています。作品を鑑賞する私たちがそのことへ思いを馳せることで完成する作品ともいえるでしょう。作者は「誰かの感じている色についての話は、夢の話と似ていてなかなか共有できない面白さがある。私はそう言った理解できるものと理解できないものとが同居しているものに「美しい矛盾」を感じる。」と語っています。クロモジェニックプリント約30点を展示いたします。
[関連イベント]
トークイベント
日時: 1月18日(土) 16:00〜
定員: 30名
参加費: 500円(要予約)
ゲスト: 小高美穂、濱田祐史
※イベント詳細・お申し込み方法は公式ホームページよりご確認ください。

スケジュール

2019年12月12日(木)〜2020年2月5日(水)

開館情報

時間
11:0018:00
休館日
日曜日、祝日
備考
12月25日から1月7日は冬季休館
入場料無料
展覧会URLhttps://www.pgi.ac/exhibitions/5346/
会場PGI
http://www.pgi.ac/
住所〒106-0044 東京都港区東麻布2-3-4 TKBビル3F
アクセス都営大江戸線赤羽橋駅中之橋口より徒歩4分、東京メトロ南北線・都営大江戸線麻布十番駅6番出口より徒歩8分、東京メトロ日比谷線神谷町駅1番出口より徒歩8分
電話番号03-5114-7935
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