「宮本三郎 描かれた 女性たち ―そのひと、そのしごと」
世田谷美術館分館 宮本三郎記念美術館
16日後終了
洋画家・宮本三郎(1905-1974)は生涯にわたって、数多くの女性像を描きました。モデルとなった女性たちに目を向ければ、その実像は時代によってさまざまです。絵画上の身体表現の追求のため、要求に応えポーズをとったのは、アトリエに呼ばれたプロのモデルたちでした。戦中の疎開時期など、そうしたモデルの手配が困難な時期には、妻や娘など家族が題材となり、家庭内の場面が描かれています。やがて戦後日本の復興期には、歌手や女優、バレリーナといった、華やかな表舞台で活躍する表現者たちが多く描かれました。また、浅草の踊り子など、エネルギッシュな都市文化の担い手たちを、舞台裏まで取材し描くこともありました。
作品にあらわされた女性たちは、それぞれ異なる社会的立場を持っています。宮本の絵筆は、そうした「役割」をまっとうする彼女たちの姿を描きながら、次第に、その奥底から輝き発せられるエネルギーをも表す方向性へとむかっていきました。理想化された美の体現ではなく、自らに内在する生の力を画面の外へも表出させるような、逞しさを感じさせる女性たち一画家・宮本を制作へと駆りたてたのは、そうした女性のなかにある強さだったのかもしれません。
宮本三郎の絵画を通して、描かれた女性たちそれぞれの存在と物語に思いをめぐらせてみませんか。
メディア
スケジュール
2020年10月24日 ~ 2021年03月14日
12月28日から1月4日は休館、11月23日・1月11日は開館、11月24日・1月12日は休館
アーティスト
ホームページ
http://www.miyamotosaburo-annex.jp/index.htm (アートスペースのウェブサイト)
入場料
一般 200円、 大学生・高校生 150円、中学生・小学生・65歳以上・障害者手帳提示 100円
アートスペースの開館時間
10:00から18:00まで
月曜休館
月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館、年末年始休館