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[画像: 井手菜穂 “riri” oil, oil pastel on canvas 273×245mm 2020]

井手菜穂 「saku sakanu saita」

s+arts
終了しました

アーティスト

井手菜穂
s+arts(スプラスアーツ)より、井手菜穂 個展「saku sakanu saita」の開催をお知らせいたします。
油絵具、オイルパステルにカルサイトやシェル等の素材を使い、独自のマチエールを構築しながら風景画を描く井手菜穂。一見抽象画にも見える彼女の作品は、ハイキングで山に登った先にある自然や、これまで読んできた小説などから思い描く風景です。それらは、井手の中にある記憶や想像、希望が入り混じり、鮮やかな色彩に花や木々のある風景へと形成されています。また、それらの一部分に視点をクローズアップし、表情や触感がより感じられるような表現にも挑戦しています。
「いつも変わらず、風景を描いています。いつもそこにある風景を忠実には描いていません。」
なぜ、風景を描くことに拘るのか?そこに深い意味はあるのか?という自身への問いに「平穏な生活を過ごせることが私にとっての『風景画』なのかもしれない」と井手は答えます。平穏な社会とは決して言えなくなってしまった現在の状況でも、平常心を保ち希望を見出しながら制作を続けます。そこには、この世の中で自身が作品を制作できる平和な境遇にいることに重きを置き、その幸せを十分感じられるよう、楽しむことを制作の原動力としている井手の姿勢が伺えます。
戦争や災害、或いは身動きのとれない不自由な社会の中で作品は制作することができず、その存在さえも無意味になるでしょう。絵描き(芸術)が活動できるということは、平和を証明するものであると井手は考えます。井手が考える作品とは、生死を分かつような必要不可欠なものではないですが、人々の生活に小さな幸せの感情を生み出すきっかけとして存在できるものなのです。その想いを軸に、彼女の描く風景には、様々な要素を取り入れ表情を変化させながら、物語に出てくる壮大な自然の一部を切り取っているかのような、奥行きのあるものも多く見られます。絵を表情として、空間的・時間的な広がりやエネルギーの大きさを表現できないか?また、反対にその中のある小さな部分も想像して描くことができないか?という点を模索し、小さな積み重ねがいずれは大きなエネルギーの源になれるような作品を目指して制作しています。
本展「saku sakanu saita」では、花をモチーフにした作品も多く発表いたします。蕾になっても咲かないかもしれない、咲いてもすぐに朽ちてしまうかもしれない儚くも美しい花々。それらにどのような意味合いが込められているのでしょうか。これを機に、井手菜穂の新作展を是非ご高覧ください。

スケジュール

2020年9月18日(金)〜2020年9月27日(日)

開館情報

時間
12:0019:00
最終日は17:00まで
休館日
会期中無休、不定休
入場料無料
展覧会URLhttps://www.splusarts.com/nahoide2020
会場s+arts
https://www.splusarts.com/
住所〒106-0032 東京都港区六本木7-6-5 六本木栄ビル 3F
アクセス都営大江戸線六本木駅7番出口より徒歩3分、東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口より徒歩5分、東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口より徒歩6分
電話番号03-3403-0103
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