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[画像: 久野彩子 「JP392」 7.6x11.25x2cm アルミ青銅]

久野彩子 「line」

アートフロントギャラリー
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アーティスト

久野彩子
久野彩子は1983年東京生まれ。2008年に武蔵野美術大学工芸工業デザイン科金工専攻を卒業後、2010年に東京藝術大学大学院にて修士を修め現在まで作家活動を継続している。
主にロストワックス鋳造という技法を使い細密鋳造によるパーツを寄せ集めるように作品を制作。その作品は小さいが重厚であり、空想上の都市の風景を想起させる。初期の作品群は、想像上の未来空間を思わせるような塊が崩壊するイメージを得意としていたが、近年は、現実の世界をよくリサーチし、道路や路線図、水路など、地図上の形をベースにするなど本物の都市の要素を取り入れ始めている。同時に時事的要素も考慮し、より一層現実の世界にかかわりを持つことで単なる工芸技術の集積に陥ることなく、現代に生きる作家としてモノづくりに取り組んでいる。
2月に行われる本展覧会では、このモノづくりに新たに2つの方向性をもって挑戦する。一つは創造する形、空間への意味付けであり、もう一方はそのサイズ感に対するものである。
今回は、久野の作品の中でも人気のあるスターウォーズのデススターのような空想上の重厚な空間ではなく、都市の日常風景から見えない線を表現する。これらの線は日常における生活の中では我々が体感的には気が付くことのできないものたちを中心としており、その都市の地図をベースに細密鋳造の金属の線で表現される予定だ。目には見えないが実在するものを地図上に表すとき我々はどんな空間をそこに見、想像することができるのだろうか?新たな方法論で導き出される金属の細かい集積は、その空間的な様相の美しさはそのままに、背景に都市の在り方や構築論を背負うに違いない。これまで久野は一部作品を除いてはすべて手のひらに乗るサイズの世界の中でいかに細かく空間を構築するかに心血を注いできた。しかし近年隆盛するサイトスペシフィックな空間を主体とするような表現に対しては、その作品のサイズ感から避けてきたようにも見える。今回久野はこの問題に対しても一つの答えを出そうとしている。現実のモノの上に空想の都市を構築する新たな試みは、これまでのように私たち鑑賞者を作家にしか見えなかったファンタジーの中へと導いていく。一方現実のモノとして存在する廃材や古道具を依り代としてそれに寄生するかのように増殖する金属の塊は、ミクロとマクロの両方で見ごたえのある形と空間を生み出すだろう。

スケジュール

2020年2月7日(金)〜2020年2月24日(月)

開館情報

時間
12:0019:00
土曜日・日曜日・祝日は11:00〜17:00
休館日
月曜日、火曜日
夏期・年末年始休館

オープニングパーティー 2020年2月7日(金) 18:00 から 20:00 まで

入場料無料
展覧会URLhttp://www.artfrontgallery.com/exhibition/archive/2019_12/3973.html
会場アートフロントギャラリー
http://www.artfrontgallery.com/
住所〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町29-18 ヒルサイドテラスA棟
アクセス東急東横線代官山駅より徒歩3分、JR山手線・埼京線恵比寿駅西口より徒歩11分、東京メトロ日比谷線恵比寿駅4番出口より徒歩8分
電話番号03-3476-4869
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