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[画像: Koichiro Takagi, My Eyes Turned Skywards, 2020, embroidery, acrylic and lacquer on linen, 82.9 x 119.3 cm]

高木耕一郎 「Infinite Light」

MAKI
終了しました

アーティスト

高木耕一郎
刺繍、ペインティング、ステンシルなど、多様な手法を使い、擬人化した動物をモチーフとする作品が注目される高木耕一郎。作家にとってMAKI Galleryでの初の個展となる展覧会「Infinite Light」を、表参道(東京)のギャラリースペース2階にて開催いたします。
彼はモチーフとして、トラやクマ、オオカミといった大型の動物、ときには神の使いや神の代わりに崇められるそれら動物を取り上げる一方で、リス、サル、ネコといった親近感のある小動物なども登場させます。動物たちは、ときに聖職者の装いをしたり、特有のポーズをとったりしています。あるいはストリートギャングさながらに威嚇し牙をむくこともあります。凶暴なのか可愛いのか、神聖なのか低俗なのか、彼の作品は両極端な性質を帯び、観る者は瞬く間に高木の不思議な世界に惹き込まれます。
高木の作品がもたらすそこはかとない違和感は、これまで当たり前と思っていた社会のシステム、またそれを担う人々への懐疑心を私たちに思い起こさせます。高木の作品が人々を惹きつけるのは、こうした現代的な視線を密かに作品に縫い付けているからなのではないでしょうか。
高木の最近の作品はサイズが大きくなり、そこにモチーフが絶妙な構成で配置され、示唆に富んだ言葉が刺繍され、より深い物語性が表れています。それはまるで中世の祈祷書をみるようです。実際、高木はカトリックの家庭に生まれ、学校もカトリック系でした。長じて兄の影響でハードコアパンクを愛好し、そこからアメリカのストリートカルチャーとふれあいます。聖なるものと俗なるものは高木本人のなかに潜んでいるのです。本展覧会では高木のこれまでの作品から最新作までをご紹介いたします。とくに最新作で高木は鳥をモチーフにした作品を制作しています。「My Eyes Turned Skywards」のガチョウは、何かに覚醒したように見え、今や空に向かって飛び立とうとしています(ガチョウは空高く飛べない鳥なのですが)。本展のタイトル「Infinite Light」はガチョウが向かう先を示唆しているのかもしれません。両極端な性質のどちらにも偏らない世界に理想郷をみる作家が、こんな世の中だからポジティブに向かうのも悪くないとでもいうように。動物たちが、それぞれの物語のなかで光や闇を演じつづける高木の作品を、ぜひご高覧いただけますと幸いです。

スケジュール

2020年9月17日(木)〜2020年10月10日(土)

開館情報

時間
11:3019:00
休館日
月曜日、日曜日
展示期間以外は不定休
入場料無料
展覧会URLhttps://www.makigallery.com/exhibitions/3446/
会場MAKI
https://www.makigallery.com/ja/
住所〒150-0001 東京都渋谷区神宮前4-11-11
アクセス東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線表参道駅A2出口より徒歩2分、東京メトロ千代田線・副都心線明治神宮前駅5番出口より徒歩6分、JR山手線原宿駅東口より徒歩10分
電話番号03-6434-7705
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