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「飯田昭二 1927-2019」

鎌倉画廊
終了しました

アーティスト

飯田昭二
*外出自粛要請を受け、当面はアポイントメント制での営業とさせていただきます。
*外出自粛要請のため、3月28日は臨時休廊といたします。

1966年から71年頃まで静岡を拠点に活動する作家で構成されたグループ「幻触」の中核的メンバーであり、昨年10月22日に惜しまれながら亡くなった美術家・飯田昭二の軌跡を辿る回顧展を開催いたします。鎌倉画廊での2005年「幻触」展をはじめ、2014年「幻触」の先にあるもの展、2016年re-「幻触」展と開催してきた多くの資料の中に、詩的な言葉が綴られた飯田による1枚の手記を見つけました。

『鏡に映る私に向かって「君は私だ。」と言うと、「私は君ではない。」と鏡の私は答える。では「鏡の私は一体誰だ。」と問う。すると「私は君ではないのだから、私でもないのだよ」と答えた。では私とは誰なのだろう。』

1960年代は鏡の中の私との限りない対話の時間でした。
飯田は当時、戦後日本の前衛的な作家たちの舞台となった読売アンデパンダン展に出品(1954–56)、また美術評論家の石子順造や様々な美術家との出会いを通して活動の幅を広げ、グループ幻触展(1967 静岡県民会館)や伝説的な展覧会「トリックス・アンド・ヴィジョン―盗まれた眼」(1968 東京画廊・村松画廊)などで発表。「見ること」と「在ること」の間にある矛盾、そこから生まれる「虚」と「実」を、鳥かごと鏡を用いたトリッキーな作品「Half and Half」のシリーズなどで提示し注目を集めます。山で木を縦半分や横半分に切り、半分は山に残し半分は展示会場で展示する「トランスマイグレーション」(1969)など、その後も独創的な作品の数々を発表し続けてきました。高松次郎や後に「もの派」として知られる李禹煥、関根伸夫などの先駆的な創作活動が拮抗するなか、飯田昭二もまた、日本現代美術の大きな転換期を担った重要な作家の一人と言えます。

今展では、巨大な布に地球の表皮をこすり出した(すなわち地面を拓本採りした)全長約 26mの「地表図」(2004–2006)など、近代化と転変し続ける時代の中で自然や物質に対する飯田独自の根源的な感性と視点が反映された作品群、20点以上を一堂に集め展示致します。

[関連イベント]
対談:幻触と飯田昭二
日時: 4月11日(土)14:00‐
ゲスト: 李美那(東京藝術大学 准教授)、川谷承子(静岡県立美術館 上席学芸員)
*参加無料 事前申込不要

スケジュール

2020年3月10日(火)〜2020年8月15日(土)

開館情報

時間
11:0018:00
冬季は17:00まで
休館日
月曜日、日曜日、祝日
備考
3月20日・3月28日・4月29日・5月5日・5月6日は休館、事前予約制
入場料無料
会場鎌倉画廊
http://www.kamakura.gallery/
住所〒248-0031 神奈川県鎌倉市鎌倉山4-1-11
アクセスJR鎌倉駅東口より京浜急行バス「鎌倉山」下車徒歩1分、湘南モノレール西鎌倉駅より徒歩15分
電話番号0467-32-1499
関連画像

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