「水」

日本橋髙島屋 6F / 美術画廊

終了しました

アーティスト

伊勢﨑淳、巖谷國士、桑原弘明、福田淳子

“水”を主題に、表現分野の異なる4人の作家が競演いたします。

本展の精神的な主柱となる巖谷國士氏は、フランス文学者で20世紀初頭のシュルレアリスム研究の第一人者です。欧州や日本の水辺を取材した超現実的情緒の漂う写真作品を出品いたします。備前焼の人間国宝伊勢﨑淳氏は、現代美術の領域でも活動する陶芸家です。伊勢﨑氏の陶芸作品もまた、水を含む土・火・風を要素とし、器を超えた自然との交感を表現します。桑原弘明氏は、スコープ・オブジェで注目を集める作家で、掌中に収まるほどの金属製の小箱のスコープから中を覗くと、ミクロの世界で宇宙的な水のドラマが展開されます。福田淳子氏は、様々な鉱物の粒子を水中で揺り動かし、その様相を紙で掬い定着させるユニークな描法の画家です。まさに水が描く絵画を出品いたします。

ロシアの映像詩人アンドレイ・タルコフスキーは、“水”は「地上で最も美しいもの」であり、「モナドである」と述べ、重要な映像モチーフとして自身の映画にも多用しました。遺作となった「サクリファイス」では、枯れた木に水を遣り続けると生き返るという「日本の木」が登場します。

4人の作家が各々の表現で見せる、生命の起源と救済の“水”の世界を、どうぞお楽しみください。

スケジュール

2020年12月9日(水)〜2020年12月28日(月)