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野畑常義 「あめつち」

TAKU SOMETANI GALLERY
終了しました

アーティスト

野畑常義
野畑常義 個展「あめつち」を開催いたします。自身で配合するパルプ粘土の彫刻群とドゥローイングによる野畑の作品空間は、近所の出来事と大宇宙がつながり、子供の工作と洗練されたアートがクロスするような不思議な魅力を発しています。

野畑は自身にとって身近な人や物、生物、風景などをモチーフにドゥローイング、彫刻を制作します。一見素朴に好きなものを描き作っている様に見える作品群は、野畑の「自分にとって ”ほんとうのこと” を作る」という衝動によって、イメージと概念の関係において、また既存の創作分野の考え方において、容易にはとらえきれない広がりを宿しています。

例えば彫刻の基本素材となる一見石材にも見えるグレーの物質は、型取りをせずに作ったそのままの形を長く残したいという意図のもと、文化財保存や素材開発の分野の専門家から意見を聞きながら10年以上研究してきたという素材です。新聞紙などのパルプと接着剤を配合して作った「粘土」はその繊細なイメージを裏切り、極めて強靭かつ軽量でステンレスワイヤーや樹脂によって更に耐久性を与えられています。 

また本展では作品を展示するための台や棚も同素材で手作りされ、それらは独立した作品でもあると言います。”HAKO”と題されたシリーズでは、どこにでもある規格のダンボール箱が世界で一つの手作りの箱として歪みを残して再制作されています。それは彫刻や工芸、あるいはミニマルアートに連なる特殊な物体といった、概念上の区分を背景とした語り口を持ちません。

 「自分にとっての制作は生命をつないでくれる ”ほんとうの時間” で、言語や概念はそれを包括できない。」とする野畑の作品は自身の感じる生のリアリティーからダイレクトに発っせられており、暗黙の決まりごとやカテゴリーを念頭におかない姿勢は、むしろそのような常識や区分が記されてきた歴史や社会構造についての切実な問いかけになっている様にも見えてきます。

スケジュール

2020年9月5日(土)〜2020年9月27日(日)

開館情報

休館日
イベントにより異なる
備考
開館時間 13:00〜19:00、月曜日は休廊
入場料無料
会場TAKU SOMETANI GALLERY
http://takusometani.com
住所〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-10-1 サンデシカビル1F
アクセス東京メトロ副都心線北参道駅2番出口より徒歩10分、JR山手線原宿駅竹下口より徒歩15分
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