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[画像: 難波田史男《無題》 インク,紙 20.0×31.1cm 1964 photo: 石戸晋]

「収蔵品展072 難波田史男: 線と色彩」

東京オペラシティ アートギャラリー
終了しました

アーティスト

難波田史男
難波田史男(1941-74)は、画家・難波田龍起の次男として生まれ、1960年に画家を志し74年に32歳の若さで急逝するまでの15年の間に、2,000点を超える作品を遺している。文学や音楽に親しみ、自己の内面を見つめ、溢れ出る心象を描き続けた難波田史男。今回の収蔵品展では、その作品を線と色彩に注目して紹介したい。

第一室では、前半期の作品を展示する。自動筆記のように走る線の集積の中から掬い取られたイメージが、初期から一貫して独自の絵画世界を展開しており、色彩に対する鋭敏な感覚も目をみはるものがある。線と色彩の関係をみても、輪郭線の内側を丹念に埋める着彩やスプレーによる「吹付け」など、様々な技法を試みつつ自身の表現を模索していることがわかる。63-64年頃に特に集中的に描かれたペンによるドローイング群では、小さな画面の中で、時にのびやかに、時に震えるように、線が様々な表情をみせている。

第二室に展示するのは、67年以降に描かれた水彩である。B4ほどのサイズの紙にペンと水彩によって描く手法は、この頃から難波田のスタイルとして確立された。繊細な線で描かれるモチーフは、少年や少女、植物、水泡や種子、風景などを想起させながら、具象的なイメージと抽象的な形態とのあわいで宙づりになっている。線は事物の輪郭であることをやめ、色彩の層が複雑に重なり合う。線と色彩は互いに滲み、溶け合ってひとつの画面となる。それは、内部と外部、自己と他者、夢と現実といったあらゆる境界が曖昧になり、混然一体となった世界といえるだろう。

スケジュール

2021年10月9日(土)〜2021年12月19日(日)

開館情報

時間
11:0019:00
休館日
月曜日
月曜日が祝日の場合は開館し翌火曜日休館
年末年始休館
入場料一般 1200円、大学生・高校生 800円、中学生以下 無料
展覧会URLhttp://www.operacity.jp/ag/exh245.php
会場東京オペラシティ アートギャラリー
http://www.operacity.jp/ag/
住所〒163-1403 東京都新宿区西新宿3-20-2
アクセス京王新線初台駅東口より徒歩3分、小田急小田原線参宮橋駅より徒歩11分、都営大江戸線西新宿五丁目駅A2出口より徒歩12分
電話番号050-5541-8600 (ハローダイヤル)
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