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横尾忠則 「SLIP OFF SLIP WITH MASK PORTRAIT」

YUKIKOMIZUTANI
終了しました

アーティスト

横尾忠則
ユキコミズタニギャラリーは、2021年1月20日(水)から2月27日(土)まで、YUKIKOMIZUTANIでの記念すべきオープニング展として、横尾忠則個展「slip off slip -摺れ摺れ草- With Mask Portrait」を開催致します。本展は、東洲斎写楽の役者絵から着想を得た木版画作品と、「文豪シリーズ」、「ピンクガールシリーズ」、「Fondation Cartier-The Inhabitants」など横尾がこれまで発表した作品群をMask Portraitとしてアレンジした最新作から構成される展覧会でございます。

本展覧会タイトルの「摺れ摺れ草」は吉田兼好の徒然草からとっていますが、作品自体が写楽の役者絵のフェイクであること、また版画の「摺る」をかけまして、摺れ摺れ草とタイトルにつけられております。横尾は、花柳壽輔の舞台にて舞台美術を制作した際に、役者絵をもとにしたスライドを上映しました。今回の発表される新作版画は、役者絵をもとにした舞台美術からさらに展開されたものです。本来、版画の制作のプロセスの中で「ズレ」をつくらないよう神経質になりますが、今回、横尾はその「ズレ」を強調することにより、あえて大失敗を意図的に演じ、版画制作プロセスにおける神経の無頓着さを強調しています。また、色彩においても、今回はあえて不調和を生み出しています。浮世絵という江戸時代の大衆メディアを題材として、作品を制作し、木版画として複製していくことは、アンディウォーホルに代表されるポップアートの手法に近いものがあります。

Mask Portraitシリーズは、横尾が今までに発表した作品を素材として再展開した作品です。マスクによって表情がうかがい知れないMask Portraitの数々は、現在の世界的な疫病の流行を創作の源泉として、ウィルスと対立するのではなく受け入れ共存して生きていくという観点から制作されました。皆がマスクを着用し、その作品の異様さがもはや日常となった昨今の危機的状況を、どこかコミカルにそしてシニカルに表現したこれらの作品には横尾のユーモアが感じ取れます。今までに、発表した作品もマスクをつけることによって、横尾の作品は違った表情をみせています。

横尾の作品は、同じ主題を繰り返し反復的に用いて描いていくことが特徴的ですが、本展覧会にて発表される新作は横尾の作品系列の流れの中でもテーマ性が顕著であり特殊なシリーズと位置づけされます。写楽の役者絵のイメージをもとに展開された新作とMask Portrait作品をぜひご高覧ください。

スケジュール

2021年1月20日(水)〜2021年2月27日(土)

開館情報

時間
12:0018:00
金曜日は19:00まで
休館日
月曜日、日曜日、祝日
備考
開廊時間 12:00〜18:00、金曜日は20:00まで、日曜日は事前予約制
入場料無料
展覧会URLhttps://yukikomizutani.com/japanese/exhibitions/slip-off-slip-with-mask-portrait/
会場YUKIKOMIZUTANI
https://yukikomizutani.com/japanese/
住所〒140-0002 東京都品川区東品川1-32-8 TERRADA ART COMPLEX II 1F
アクセスりんかい線天王洲アイル駅B出口より徒歩7分, 東京モノレール天王洲アイル駅南口より徒歩8分、京急本線新馬場駅北口より徒歩9分、JR品川駅港南口より都営バス「天王洲橋」下車徒歩3分
電話番号03-6810-3885
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