終了した展覧会・イベントです
[画像: © Fumi Ishino]

石野郁和 「TINTED LINES」

POST / limArt
終了しました

アーティスト

石野郁和
石野は、2017年にMACKから『rowing a tetrapod』を刊行し、2019年には東京都写真美術館で開催された「小さいながらもたしかなこと日本の新進作家 vol.15」に参加するなど、視覚や言語による認識の揺らぎを用いて、さまざまなヒエラルキーを再考する写真作品を発表してきました。

「TINTED LINES」は、ロサンゼルスを歩きながら、場所や物事が区切られ、分断されるさまざまなシーンを切り取ることで、新たな視覚言語を生み出しています。見えるものも見えないものも含めて場所を分かつ線、その線が引かれた空間を跨ぐと監視、分類化された社会構造の層が浮き上がり、高級住宅街、再開発地区、公共施設、美術館、郊外、民族や人種によって区切られている地域で、領域や所有権のせめぎ合いが行われています。石野は、身体を使って移動することは境界線を引き直す行為だと捉え、写真はその過程を記録し、構図、光、シークエンスによって、固定化した空間の輪郭を滲ませようと試みます。 作品集と展示は相互にダイアログを形成しており、作品集では黒を基調とし、まるで映画のワンシーンが流れるように、淡々とイメージの断片が刻まれています。展示では分断された空間の接点を描写するため、出版物の内容及び編集でカットされた写真を融合、再生成した作品で構成しています。水、それは石野の住む都市において欠落しながらも重要な表象であり、歴史の中で文化が交差する流れを作ってきました。それを使い、OHPシートの乳剤を溶解することで視覚言語と空間の情報を解体、ぼかし、貼り合わせています。

イデオロギーや記号の縫われた線を濁し、内と外の関係性を曖昧にした時、私たちの視点や解釈はどのように揺れ動くのでしょうか。石野の新作を作品集と展示の双方の異なるアプローチを通して、ぜひご高覧いただけますと幸いです。

スケジュール

2021年3月23日(火)〜2021年4月18日(日)

開館情報

時間
11:0019:00
休館日
月曜日
備考
開廊時間 11:00〜19:00
入場料無料
展覧会URLhttp://post-books.info/news/2021/3/23/exhibition-fumi-ishino-tintedlines
会場POST / limArt
http://post-books.info/
住所〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2-10-3 1F
アクセスJR山手線・埼京線・湘南新宿ライン恵比寿駅西口より徒歩6分、東京メトロ日比谷線恵比寿駅5番出口より徒歩6分
電話番号03-3713-8670
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します