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[画像: © Masumi Kura]

蔵真墨 「香港 ひざし まなざし」

コミュニケーションギャラリーふげん社
終了しました

アーティスト

蔵真墨
このたび2021年10月7日 (木)から10月31日(日)まで蔵 真墨 写真展「香港 ひざし まなざし」を、コミュニケーションギャラリーふげん社にて開催いたします。ふげん社での個展は、2019年4月に開催した「パッモゴッソヨ? Summertime in Busan」に続いて2度目の開催になります。

蔵 真墨(くら・ますみ)は、1975年富山県氷見市生まれの写真家です。同志社大学文学部英文学科卒業、東京ビジュアルアーツ写真学科で学びました。2001年から作品発表を始めた蔵は、街ですれ違う市井の人々が作り出す何気ない光景を独自の視線で切り取る写真家として知られ、『蔵のお伊勢参り』(2011、蒼穹舎)や『Men are Beautiful』(2016、Urgent Press)などの代表作があります。

本展では、ふげん社から2021年9月に出版された写真集『香港 ひざし まなざし』収録作品より、香港で撮影されたスナップと、香港にまつわるオブジェを使って制作したフォトグラム作品の、ゼラチンシルバープリント18点を展示いたします。

1996年、当時学生であった蔵は、中国返還前の香港に初めて立ち寄ります。その後、2012年の秋と、2019年から2020年にかけての年末年始に香港に滞在し、撮影を行いました。

香港に滞在したのは計3回、人生の一カ月ほどの期間であり、「もっと香港に縁の深い人」は多くいる、と本人は語りますが、本作は、日本の写真家が香港に焦点をあてることで「難しい状況を生きている人たちに遠くから寄り添うことができないか」という作家の思いに端を発するものです。

蔵は、香港島や九龍半島を歩きながら、多様な文化的背景をもつ人々が小さな土地でうまく棲み分け暮らしている香港の日常に、異邦人としての距離を保ちながら、丁寧にアプローチしていきます。それは、目抜き通りを歩く若者たち、競馬に興ずる群衆、市場で働く者、公園で体操をする老人など、近年メディアにたびたび現れる民主化デモの過激なイメージとは異なる、まるで日陰にさす陽光のように穏やかなものです。

「旅に出ることはその土地を知ることであり、離れた場所から自分が生まれ育った場所、生活している場所を考えることである」という蔵は、香港の撮影を通し、また世界的なパンデミックで移動の制限を余儀なくされたことで、自身の生活や未来について、思いを馳せることになります。

かつて香港の地に移り住んだ人々が、また自由を求めて他所へ移動しようとしている現在、柔軟に生きる香港人の姿をファインダー越しに見つめた蔵の写真は、先行きの見えない混迷の時代を生きる私たちに、道標のような光を与えてくれることでしょう。

スケジュール

2021年10月7日(木)〜2021年10月31日(日)

開館情報

時間
12:0019:00
土曜日・日曜日は18:00まで
休館日
月曜日、祝日
入場料無料
展覧会URLhttps://fugensha.jp/events/211007kura/
会場コミュニケーションギャラリーふげん社
https://fugensha.jp/
住所〒153-0064 東京都目黒区下目黒5-3-12
アクセス東急目黒線・東京メトロ南北線・都営三田線・JR山手線目黒駅西口より徒歩17分、JR山手線目黒駅西口より東急バス「元競馬場前」下車徒歩1分
電話番号03-6264-3665
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