終了した展覧会・イベントです
[画像: 原田裕規《Waiting for》2021 © Yuki Harada]

原田裕規 「Waiting for」

金沢21世紀美術館
終了しました

アーティスト

原田裕規
※10月1日から美術館主催の展覧会等を再開します。

原田裕規(1989年生まれ)は、クリスチャン・ラッセンや心霊写真など、ある時代の視覚文化の中では確かな位置を占めているにもかかわらず、美術史の周縁にある存在を扱ってきました。本展は、作家にとって2年ぶりの新シリーズ「Waiting for」を含む映像インスタレーションによって構成されます。

原田は、2017年より、不用品回収業者などによって回収された引き取り手のない写真を集めはじめました。《One Million Seeings》(2019)では、作家自身が、それらを一枚一枚手に取り、見つめる様子が映し出されます。誰かによってかつて見られ、そして見放され、いずれ記憶からも歴史からも消えていくであろうイメージに対して視線を投げかける行為は、24時間にもおよびます。
一方、新作の映像作品《Waiting for》では、オープンワールドゲームの製作に用いられるCGI(Computer-generated imagery)の技術による「100万年前/後の風景」が映し出されます。完全に人工的につくられた世界には、地球に現存する全ての動物の名前を呼び続ける声が響きわたり、強い不在の感覚が呼び起こされるでしょう。

一見対照的な二作品ですが、いずれにも、膨大な情報と向き合い、それを身体化しようとする人間の姿が記録されています。こうした行為を、作家は「Waiting(待つこと/待ちながら)」という言葉で表現しています。かつてあった存在を見つめ、訪れるかもしれない何かを待つ。それは、出来事の前と後に挟まれた空白の時間に身を委ねる行為と言えます。本展は、人々が日々膨大な量の情報を手にすると同時に手放していく現代において、世界と向き合う一つの態度を示す機会となるはずです。

スケジュール

2021年6月15日(火)〜2021年10月10日(日)

開館情報

時間
10:0018:00
金曜日・土曜日は20:00まで
休館日
月曜日
月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館
年末年始休館
備考
8月9日、9月20日は開館、8月10日・9月21日は休館
入場料無料
展覧会URLhttps://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=17&d=1793
会場金沢21世紀美術館
https://www.kanazawa21.jp/
住所〒920-8509 石川県金沢市広坂1-2-1
アクセスJR金沢駅東口よりバス「広坂・21世紀美術館」下車、JR金沢駅東口よりバス「香林坊(アトリオ前)」下車徒歩5分
電話番号076-220-2800
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します