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[画像: 河原温 《MAY 13, 1971 Today シリーズ(1966-2013)より》1971年]

「コレクション展:絶対現在」

豊田市美術館
終了しました

アーティスト

河原温、ボリス・ミハイロフ、 ライアン・ガンダー、杉本博司、下道基行、李禹煥
「ホー・ツーニェン 百鬼夜行(ひゃっきやこう)」展の開催にあわせ、「歴史に竿刺す時間をどう捉えるか」という視点から、河原温を中心とした時に関わるコレクション展を行います。

河原温(かわらおん)は、その日のうちに当日の日付を描く「デイト・ペインティング」のシリーズを制作しました。時間と空間の切り離せない関係を説明する言葉に、「飛ぶ矢は飛ばない」というパラドクスがあります。一瞬一瞬を捉えれば飛んでいる矢は止まって見えますが、その連続によって矢は飛んでいきます。「デイト・ペインティング」は、この止まった矢のように、目には見えない流れる時の一瞬を現前させ、尺度としての時間と体験としての時間、個人の時間と歴史的な時間、一の時間と多の時間へと、観者の意識を促します。豊田市美術館が所蔵している一か月分の「デイト・ペインティング」のシリーズは 、1971年に制作されてから2021年でちょうど50年が経過しました。本展では、この機に一か月分の「デイト・ペインティング」を中心として、半世紀という時間の束に 向き合う「今ここ」を、コレクションを通して捉えることを試みます。

現代芸術家にも影響を与えた禅の思想家・鈴木大拙(すずきだいせつ)は、「絶対の現在」について、「過去はすべてここにあつまり、未来はすべてここから出ていく。ただし、 ‘ここ’、実のところ‘今ここ’は空(くう)そのもの − 内実において無限に豊かで、尽きぬ創造 性を持つ‘空(くう)’である」と述べています。時や場について考えるのではなく直観することで、主体と客体、過去と未来を超えて創造的な‘永遠の現在’に至るというのです。 河原は、「デイト・ペインティング」の制作プロセスを、「精神労働」、「瞑想」と呼んでいました。時間に関わる作品を前にして静かに自己に向き合えば、瞑想にも似た自ら意識の働きに気づくでしょう。

スケジュール

2021年10月23日(土)〜2022年1月23日(日)

開館情報

時間
10:0017:30
休館日
月曜日
月曜日が祝日の場合は開館
年末年始・展示替期間は休館
備考
1月10日は開館、12月27日から1月4日は休館
入場料一般 300円、大学生・高校生 200円、中学生以下 無料
会場豊田市美術館
http://www.museum.toyota.aichi.jp/
住所〒471-0034 愛知県豊田市小坂本町8-5-1
アクセス名鉄豊田線豊田市駅東口より徒歩15分、愛知環状鉄道新豊田駅より徒歩15分
電話番号0565-34-6610
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