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古畑智気 「Automatic works」

GALLERY MoMo Projects
終了しました

アーティスト

古畑智気
この度、GALLERY MoMo Projects では2月20日(土)から3月20日(土)まで、自身が長い歳月をかけて作ったCNCと呼ばれる装置を用いて制作した“Automatic”シリーズの新作による個展「Automatic works 」を開催します。

古畑智気は1986年長野県生まれ、2011年愛知県立芸術大学大学院修士課程油画領域を修了、グループ展などを中心に名古屋で活動を続け、その後制作の拠点を取手市のスタジオに移し、2014年の3331 ART FAIR(3331 Arts Chiyoda)では、当ギャラリーより出品して審査員賞を受賞しました。

これまで、“frame”シリーズとして、本来ならば隠すべきそして隠れてしまう木枠をキャンバス上に描き出し、木枠自体を表に出した作品や、色を加えることで重なり合っている木枠の位置関係を曖昧にする作品を制作してきました。アクリル絵の具をキャンバスに置き、鉄板で掻き取ることで生まれる抽象的な痕跡を見せる初期の作品“broken drops”シリーズは、絵の具を知るための実験的な意味合いの強い作品となっています。その後、新たに制作を始めた“finder”シリーズは、用具と素材と、ある程度予想を加味した偶然の結果から生まれた形態を、その過程を単なる現象に過ぎないものとして描き出しています。

このように、これまで古畑は見えない部分や見せない部分を作品で可視化するような作品や、制作に用いられる素材から生まれる偶然性や不確実性に重点を置いた作品を制作してきました。近年そうしたコンセプトを残しつつ、コンピュータという身近にありながら、中を覗くことや仕組みを知る人の少ない機械を用い、プログラミングによって自動的に絵の具を吐出しながら往復する機械によって、まるで自動織機が紡ぎ出すように抽象的な作品を生み出しています。絵の具は規則的に蓄積し立体的になっているものの、偶発的な絵の具の垂れも生まれ、機械的な作品の中にも人為的な温かさを感じさせます。

描出された抽象絵画の背景にはこうした機械的に仕組まれた装置があり、私たちの日常生活もまたこうした多くの便利で仕組みがわからない機械で成り立ち、機械が作る蓄積された絵の具は、現在の生活が長い時間をかけ、多くの人の力によって作り上げられながらできてきているという日頃忘れがちな当たり前のことを思い出せてくれます。

今展では、この“Automatic”シリーズから新作約10点を展示する予定です。新たな展開に期待を持ってご高覧いただければさいわいです。

スケジュール

2021年2月20日(土)〜2021年3月20日(土)

開館情報

時間
12:0019:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
入場料無料
会場GALLERY MoMo Projects
http://www.gallery-momo.com/
住所〒106-0032 東京都港区六本木6-2-6 サンビル第3 2F
アクセス東京メトロ日比谷線六本木駅1b出口すぐ、東京メトロ日比谷線・都営大江戸線六本木駅3番出口より徒歩3分
電話番号03-3405-4339
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