終了した展覧会・イベントです
[画像: グッド・バイ・マイ・ラブ 参考画像、2021年 ©Mistuo Kim]

金光男 「グッド・バイ・マイ・ラブ」

LEESAYA
終了しました

アーティスト

金光男
金光男(きむ・みつお)は1987年大阪市に生まれ、2012年には京都市立芸術大学大学院を修了後、「VOCA展2014」奨励賞や「京都市芸術新人賞」を受賞。金沢21世紀美術館や、台湾での個展を開催するなど国内外で活躍しています。昨年、LEESAYAでの個展 Control Control では作家として、父として奔走する日々の営みを、金独自の世界観で見事に表現し、大変ご好評をいただきました。

金はシルクスクリーンの技法を応用し、蝋を塗ったパネルにイメージを定着させています。転写されたイメージにあえて熱を加え、溶けて崩れながら固められた作品は、外国人として日本に生まれ育った、自身の社会的な不安定さや曖昧な状況を投影しています。

今回の展覧会では、金光男の現在地を考える上で、改めて作家自身のルーツについて見直すこととしました。戦時中多くの外国人が生活困窮など様々な理由から日本に渡来してきたように、金の母も5歳の頃に朝鮮半島から日本に渡ってきたそうです。金は母から様々な体験談を聞いて育ちました。中でも、道中お腹が空いたら食べるように、と一枚だけ渡されたビスケットを、幼い母がいつまでも握りしめていたというエピソードは金にとって強い印象として残っているそうです。

展覧会タイトルは金の母が好んで聴いていたアン・ルイスの「グッド・バイ・マイ・ラブ」から選びました。
「グッバイ・マイ・ラブ この街角で グッバイ・マイ・ラブ 歩いてゆきましょう あなたは右に わたしは左に ふりむいたら負けよ」
歌の冒頭の一節から1948年に始まった朝鮮戦争の勃発と、母親が日本で暮らすこととなった経緯を母の愛した歌に重ね思い馳せます。

社会の多様性に対する許容も進み、人種や国籍を問わず様々な人々が自由に行き来できるとされている時代に、いまだに難民問題や紛争は世界の課題として大きく横たわっています。どうしようもなく接続されてしまう社会の円環や、遠くの国で起こっているリアリティの希薄さをはじめ、金の作品群からは、現代において非常に多くの人々が共有し得る様々な感情を重ね見ることができるでしょう。金光男の個展 グッド・バイ・マイ・ラブ を是非ともご高覧ください。

スケジュール

2021年9月18日(土)〜2021年10月10日(日)

開館情報

時間
12:0019:00
日曜日は17:00まで
休館日
月曜日、火曜日、祝日
備考
9月20日・23日は開廊、10月1日は休廊
入場料無料
展覧会URLhttps://leesaya.jp/exhibitions/leesaya-goodbye/
会場LEESAYA
http://www.leesaya.jp/
住所〒153–0064 東京都目黒区下目黒3-14-2
アクセス東急目黒線不動前駅より徒歩7分、東京メトロ南北線・都営三田線・東急目黒線・JR山手線目黒駅正面口より徒歩20分
電話番号03-6881-4389
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