水口鉄人「豊饒」

KOMAGOME1-14cas

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アーティスト

水口鉄人

この度KOMAGOME 1-14 casでは2月20日から3月5日まで、水口鉄人展「豊饒」を開催いたします。
水口はこれまでアクリル絵の具を朽ちたセロハンテープのように造形し、キャンバスに貼り付ける《Tape Painting》やデカルコマニーによって左右対称の立体的なテクスチャーを生む《Relief》、顔料を床に撒いて埃やちりと同一化させる《Dust》といった作品シリーズによって、絵画のマテリアルをフラジャイルな物質へと置き換え、「平面」という場の不安定な境界を追求してきました。
本展では支持体にフェイク・ファーを用いた新たな作品シリーズを発表いたします。
「毛羽立ち」、「堆積」を意味する《Pile》と名付けられた本シリーズは、タイトルの示す通り、毛羽立つ支持体の上にさまざまな物質が混じり合い、堆積され、より直接的な物質性によって画面が作り出されています。
それはこれまでの擬態的な表現とは一線を画す試みであるとともに、絵画という表現領域そのものの拡大的な解釈でもあります。
あらゆる物質の帰結するゴミやちりといった存在を絵画的なマテリアルへと変換する本作は、生々しくもかすかな物語性を帯びています。
それは雲のように無限に変容し想像力を喚起させる源泉のようでもあります。意欲的な作品群をこの機会にご高覧ください。

スケジュール

2021年2月20日(土)〜2021年3月5日(金)