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「The Practice of Alchemy」

TOKYO INTERNATIONAL GALLERY
終了しました

アーティスト

井田大介、神農理恵、西太志
Tokyo International Galleryでは9月11日より井田大介・神農理恵・西太志、3名の若手アーティストの新作による「The Practice of Alchemy」を開催致します。

本展「The Practice of Alchemy」は、「Alchemy / 錬金術」という不可解で神秘的な変成行為をアーティスト達の創造行為になぞらえるものです。現代社会ではフィクショナルな響きをもつ錬金術は、ある種の科学的理解の欠如あった紀元前に生まれました。錬金術の卑金属[1]を金に変えようとしたり、不老不死の薬を造ろうとする試みは、荒唐無稽な行為ではありましたが、結果的に近世の化学や医学の基礎を作ることになったのです。そう「The Practice of Alchemy」は「錬金術」という既存の事物を変容させ新たな可能性を切り開く行為に主眼をおいています。

「The Practice of Alchemy」では、3名の作家により、オブジェクトの実用的な役割、素材の役割、そしてアート作品としての役割が、「錬金術」的にお互いに作用しながら変容していきます。

井田大介(いだ・だいすけ)は、彫刻という形式を問いながら、具体的な社会事象や現象をモチーフに、彫刻・映像・3DCGなど多様なメディアを用いて制作しています。本展では日常生活にあふれるアクションやオブジェクトを元に「彫刻的」を問う作品を展示します。本作は都市生活や自然環境にありふれた「モノ」や当たり前の「行為」が、人の手により再構築されることで、新たな物語を生み出します。

また、神農理恵(しんのう・りえ)はコンクリートブロック・鉄・⽊材など硬質なイメージがあるが扱いやすい素材に、パステルカラーのメディウムで着彩した主に⽴体作品を作っています。本展では、「wax on block」と「wax on gum tape」の2シリーズを出展します。本作は、作家自身が拾い集めた「コンクリートブロック」という硬い素材と「ワックス」という柔らかい素材を錬金術的に融合させます。

最後に西太志(にし・たいし)は虚構と現実の境界や匿名性をテーマに、木炭によるドローイングから発展した絵画と、黒い陶土による陶作品や衣類に泥を塗り込み、焼成した立体作品も制作しています。近年では、絵画と立体を組み合わせて展示し、画像と物質性の相互関係を探求しています。本展では、作品マテリアルの錬金術的変容に合わせて、展示空間における平面作品と立体作品が新たな相互作用を引き起こします。

たとえ、どのようなオブジェクトでも、素材であっても、アート作品として展示することで、必然的に探求する価値があるものとみなされます。井田、神農、西、3作家の作品には、制作の過程において変成/変容のプロセスが取り込まれていますが、この変成/変容とは、アーティストの管轄を超え、鑑賞者が作品を自身の体験や経験を通すことで成し遂げられます。つまりアーティストと鑑賞者による相補的な変成のプロセスがアート作品に錬金術のような本質的変化をもたらすのです。本展では、皆様に創造的錬金術がもたらす変成の様相を体験して頂けると幸いです。

[1]化学の世界では、卑金属は空気中で熱したりすると容易に酸化される金属を指す。卑金属という言葉は古来、金と銀以外の金属全般を指していた。現在では様々な定義が存在する。

スケジュール

2021年9月11日(土)〜2021年10月23日(土)

開館情報

時間
12:0018:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
入場料無料
展覧会URLhttps://tokyointernationalgallery.co.jp/ja/exhibition/the-practice-of-alchemy-jp
会場TOKYO INTERNATIONAL GALLERY
https://tokyointernationalgallery.co.jp/ja/
住所〒140-0002 東京都品川区東品川 1-32-8 TERRADA Art Complex II 2F
アクセスりんかい線天王洲アイル駅B出口より徒歩7分, 東京モノレール天王洲アイル駅南口より徒歩8分、京急本線新馬場駅北口より徒歩9分、JR品川駅港南口より都営バス「天王洲橋」下車徒歩3分
電話番号03-6810-4997
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