青木豊 「窓と行進」

KOSAKU KANECHIKA

poster for 青木豊 「窓と行進」
[画像: 青木豊 Untitled, 2021 ©2021 Yutaka Aoki]

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KOSAKU KANECHIKAでは、2021年6月5日から7月10日まで、青木豊展「窓と行進」を開催いたします。
青木豊は、絵画の視野を広げ、世界と絵画の関係とその可能性を追究する制作活動を行っています。二次元と三次元を自由に行き来するような作品や、素材の物質性や制作方法自体、そして鑑賞者の視線の動きの相互反応にフォーカスした作品。また昨年の個展「INTO THE AIR」では、刻々と変わる絵画の豊かな表情を、時間軸で瞬間としてとらえる試みを発表しました。実験と新たな発見のプロセスを繰り返すことによって、青木は常に絵画そのものを再発見しています。
KOSAKU KANECHIKAで4度目となる本展のキーワードは、タイトルにもある「窓」です。窓は内から外を見る、そして内、あるいは穴の中のものが外に露出する際の境界として作用します。また物質と精神をつなぐもの、環境と人を取り持つ存在を象徴します。絵画のもつこの「窓」としての要素に今回青木はアプローチし、次のような言葉を寄せています。

窓はあらゆるものを運び、環境に対して僕たちを仲介する。かたち取られた現象はそのまま意識の境界となってまぶたの裏側に届く。この展覧会では情報と盲目について考える。
四感をとおして世界を理解しようとする人々の生が描かれた小説「白の闇」(※)。この本では、人々からみる世界はのっぺりと白く平坦なものへ均される一方、世界からみる人々はささくれのように毛羽立ったものとして存在している。
普段僕たちは光をとおして環境を知る。環境によって僕たち動物は与えられた価値を享受しているが、この本では光が失われることにより環境と動物の関係が反転している。作中の人々は情報の確からしさを理解しようと無から環境を彫刻するように活動する。
世界もまた毛羽立っている。
※ 著:ジョゼ・サラマーゴ 原題:Ensaio sobre a cegueira

光への眼差しは、一貫して青木の制作の中心にあるものです。彼は特にその立体化 – つまり光が時間軸、鑑賞者の存在、展示空間などの環境の要素に補完され、有機的に立ち上がるような豊かさ – を追究してきました。今回ステートメントの中で、その光が失われた世界が言及されています。光が常に与えられていることは、自明ではないということ。またその盲目の中で、確からしさを求める動物としての人間の姿が想起されているのは、現在私たちが経験している不確実性を、またその不確実性は今に始まったことではないということを示唆しているように思えます。

太陽が発する光は、8分のタイムラグを経て地球に届きます。その意味では光は未来に存在しているとも言える、と青木は言います。時間や地殻の堆積の表面に今があり、その今を光が照射する。その今に私たちは、窓としての絵画を通して、何を見ることができるのでしょうか。

メディア

スケジュール

2021年06月05日 ~ 2021年07月10日

アーティスト

青木豊

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