A246 ギャラリー高杉晋作をはじめ、近代日本の礎を築いた逸材を多く輩出した長州・萩。幕末のこの地に萩ガラスはあった。新しい日本に科学振興の必要性を唱えた科学者、中嶋治平によって1860年に製造が始まる。当初はビーカーなどの実験機材用が主で、後に酒器や食器類へと転じ、江戸から招いた職人によるカットガラスなど工芸品としての価値も高く評価された。
しかし誕生からわずか6年、工場の失火と中嶋の死が重なり、萩ガラスはその歴史に一旦幕をおろすことになる。
それから142年、萩ガラスはこの物語のもう一人の科学者、人工衛星のセラミック部品の設計も手がける萩出身の藤田洪太郎により再発見され、よみがえることになった。
新しい萩ガラスは、藤田によって通常のガラスの10倍の強度、石英玄武岩の自然な淡緑色を持った至高のガラスへと進化した。科学者藤田の探究心による萩ガラスの進化。それは時を超え、まさに中嶋治平の夢を受け継いでいるとは言えまいか。
今夏、クリエイティブクラスの街、青山にあるA246ギャラリーでは、その萩ガラスを展示。高杉晋作の愛用していた「10面体の切り子ガラス」の復刻モデルも紹介する。現代によみがえった萩ガラスの世界を愉しんでみてはいかがだろうか。
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