スイス大使館タイポグラファ・デザイナーとしてバーゼル新聞やアートフェアのデザインに携わる傍ら、1985年以降スイスのバーゼルで活版印刷による本を制作しているロマノ・ヘニの個展。(なお、本展は2008年8月に恵比寿のlimArtでおこなわれた展示を再構成した巡回展です。後援:スイス大使館、企画:阿部宏史、企画・販売協力:リムアート)
1956年にスイス・バーゼルに生れ、父もまたチューリッヒの印刷所の活版印刷職人であったヘニは、1970年代にバーゼルの美術工芸学校で植字工・グラフィックデザイナーとしての教育を受けた後もバーゼルにとどまり、極めて精緻な組版技術と印刷工程から生まれる本を今日までつくり続けている。
リシツキーら初期モダニストらの視覚言語を彷彿とさせる作品、先史時代の壁画に描かれたモチーフを活字の罫線(けいせん)で再現しようとした作品、「テクストコラージュ」と活字の約物(やくもの)を組み合わせ、新たな意味を創りだした作品など、正統的な活版印刷の伝統と技術を尊重しつつ、いわゆる「スイスタイポグラフィ」の実験的アプローチを取り込んだ斬新なアプローチで制作に臨む。
これまでに制作した本から約9点と、日本での展示にあわせて制作された新作を展示。同時に、創作過程をかいま見ることの出来る印刷プロセス、ヘニ編纂の雑誌記事(TM誌)やバーゼル新聞のデザインマニュアルなども合わせて展示する。
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