PGI三好耕三は日本を代表する写真家です。1981年から四半世紀を超えてひたすら大型カメラで写真を撮り続けている作者は、これまでに数多くのシリーズとしての作品を生み出してきました。日本各地の風物と子供たちを捉えた「Innocents 天真爛漫」(1985年)、日本の原風景を捉えた「Picture Show 傍観」(1987年)、「Conservatory 温室」(1989年)、90年代にアメリカで撮影した「Southwest」(1994年)や「In the Road」(1997年)。そして、再び日本各地を旅して撮影した「Sakura 櫻」(2003年)、「Seagirt 海廻り」(2004年)、「Tokyo Drive 東京巡景」(2006年)、「Somewhere, Sometime 津々浦々」(2007年)など、人々の心に残る数多くの名作を発表しています。
桜の撮影は1998年から始まりました。毎年春になると「さくら前線」と共に北上する旅を繰り返す作者は、各地の桜を訪ね、気に入った桜だけを写してきました。人々の心を虜にし、「花見」でたくさんの人を集める桜があり、そして、風景の中にたたずむ桜があります。風物としての桜を撮るうちに、しだいに桜そのものを撮るようになった作者は、再び「桜」と向き合っています。「朝、誰もいない桜の下で目覚めた時に、そこに咲いている桜を覧て、その時感じた気持や状態と対等に向き合って撮影している」と、作者は語っています。
長年同じスタンスで写真を続けている作者にとって、写真とは、「フィルムがあり、レンズがあり、暗室で印画紙上に焼き付ける、という写真という塊」であるといいます。そして「その写真という塊の中で、そのようなことをやり続けることが大事だと思っている」と述べています。テーマを決めると旅をして、撮影し、そしてモノクロームのプリントにしている作者は、自分自身に対して約束事をつくり、まるで修行僧のように黙々と、同じペースで「写真」を続けています。
本展では、8x10インチの大型カメラで撮影された2003年以降の作品に加え、16x20インチの超大型カメラで撮影された最新作を含めた、30余点の全紙サイズのモノクローム作品を展示致します。
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