NADiff a/p/a/r/t(ナディッフ アパート)パペット・アニメーション作品と、昭和の匂いのするオブジェで構成されたインスタレーション作品の双方で注目されてきた村田朋泰。美術館では、空間をモノと思いで埋め尽くし、ギャラリーでは、まるでアニメーションのひとコマに迷い込んだような濃密な空間にわたしたちを誘ってきました。そのモノに対する尋常ならざる思いは、単なるノスタルジー的感覚を超えて、時間と空間のパースペクティヴの歪みを私たちの日常に突きつけ、甘美なノスタルジーを、その痛みにまで昇華させるものといえるでしょう。地下ギャラリーは、「そこにあったものが、今はない」をテーマに、つい最近まで60年以上にわたって営業していた『理容室 すずらん』をモデルにした作品を中心に展示。彼の町の身近な風景の一つだったが、突然取り壊され、今はあとかたなく駐車場となっているといいます。また1Fエントランス・ロビーにはコイン式映像ジュークボックスを設置して短編映像作品を見ることができます。更に1F奥の、特別な空間には、村田の新たなシリーズとなるビーズ球の投影による作品を展示いたします。「継ぎ合わせ」を意味する“splicing(スプライシング)”と名付けられた今回の展示は、記憶の断片を、ひとつの思いや物語に繋ぎ合わせることを意味するのでしょうか。すぎ去りゆく過去と現在を慈しむかのような村田の、オブジェの手触りと、映像による照射を是非ご堪能下さい。
Artist Talk:村田朋泰×青木淳(建築家)
2010年10月23日[土] 17:00 - 19:00
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