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大学在学中の97年にアーティストとしてフィリップモリスアートアワード、ファイナル・セレクションに選ばれ、PS1MOMA(ニューヨーク、アメリカ)でのグループ展に参加し若手アーティストとして脚光を浴び始めたころにグラフィックデザイナーとして転向した福原は現在、数々のヒット商品のロゴ、または企業ロゴなどを制作し活躍しています。
福原は黒く塗られたキャンバスに鉛筆で葉や花、波や馬などのイメージをいっさいの下書きも作らずに均等の細さや等間隔で無数の実線で描きます。キャンバスは一見するとただ黒い画面ですが、間近で見ると鉛筆で端から端まで描き尽くされたそれらのイメージが浮かび上がります。黒の地に鉛筆というシンプルなメディアの特徴により見る者の環境(画面までの近さや明るさの種類)によりイメージはさまざまに表情を変えるのです。本展覧会では福原を代表する黒作品のほか、黒の技法を応用し銀箔の平面作品など、日本未公開の新作を発表いたします。
物理的な法則、構成・バランスといった彼自身のなかにもある作為や意図から自由になることを模索し新しいメディアや技法に取り組んできた福原は、この度過去最大サイズに挑みました。遠目に見た時の黒の深さとそこに潜む正位置すらないようなモティーフの戯れがさらに鮮やかにコントラストをなし、福原の追求し続ける“表現があること(実線)/表現がないこと(空間)”のせめぎ合いがより一層の迫力を持って繰り広げられています。
[画像: 福原寛重「through a break in the clouds of numberless daylight」(2013) acrylic, silkscreen and silver leaf on paper mounted on wooden panel,1600 x 1600 mm]
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