THE SIX 提供記事
THE SIXとは、全国10の美術大学の芸術祭から選出された優秀作品を一同に介した展覧会です。学年、学科、ジャンルを問わず【日本の美大生】の今をお伝えします。
12月25日、THE SIX発で初のトークショーが行われました。ゲストは、共催であるTHE ECHO展に出展していた青山悟さん、名和晃平さん、作家の雨宮庸介さん、批評家の土屋誠一さんをお招きし、とても興味深いお話をしていただきました。
テーマは『くらすこと、つくること』
土屋さんの巧みな司会さばきで、作家たちの思考を伺うことができました。
突然のリーマンショックによりアートバブルは崩壊し、学生にとって卒業後のそう遠くなかったギャラリーやアートマーケットの未来は10年前に戻ったといえます。そのような不況の中で、あるいは情報社会といわれて久しくなった今、人と同じものを見てもどこまで同じ感覚を共有できているのでしょうか。
何を信じ、どこにリアリティがあるのか。この社会の中で美術に意味はあるのかないのか。またそういったなかで作品をつくり続けていくことはどういうことなのか。社会に出るときの不安、資本社会の中で美術を還元していくこと、身体性という確かなもの。話は複雑に展開し、作家たちの真摯な応答により白熱したトークショーとなりました。来場者からの質問により、初めて作品が売れたときのことや、自分を「作家」と意識し始めたときのことなど、なかなか聞くことのできない答えを聞くことができました。THE SIXの可能性や、運動体としてのTHE ECHO・BOICE PLANNINGについても触れ、若手作家の動的な姿勢を感じられたのではないでしょうか。
様々な点でいたらないことがありましたが、深い理解と明解な話を示していただいたゲストのみなさん、ご来場くださり、トークをお楽しみいただけたみなさんに感謝します。
今後も、27日に解説ツアー、28日最終日にはTHE SIX出展作家からも参加者を募集し、トークショーを行います。
よろしくおねがいします!!