スイスの最も優秀なプロダクトやプロジェクト、コンセプトを紹介する、「スイス・デザイン賞2011」展が表参道のスパイラルガーデンで開催されている。
本展はスイス・デザインの最先端技術を紹介し、日本との対話と交流を促すことを目的とした、スイス・デザイン賞を受賞作品の巡回展である。一昨年開催された際には大きな反響を呼び、二年ぶりの開催が実現した。
スイス・デザイン賞 2011のノミネートは、「コミュニケーション部門」6件、「家具部門」3件、「プロダクト部門」7件、「テキスタイル部門」5件、「インテリア部門」6件、「ファッション部門」3件、「総合部門」4件、「マーケット部門」20件が選ばれた。
今回はこの中から、特に目を引いた作品をご紹介する。

こちらは「Tip Ton」というプラスチック椅子。前後の脚をつなぐ渡し板の前方が9度上に傾き、後方よりも少し内側に入り込んでいる。そのため、そのときに気分にあわせて異なる姿勢で座ることができる。積み重ねたときの見た目も楽しい。

こちらは「ベッティ ボッシ クイックキッチンツール プレミアム」というコンパクトな手動型台所用品。高品質のプラスチック製で数種類のステンレス製交換部品がついており、衛生的で無臭かつ頑丈で耐久性に優れている。さらにすべての部品の設計にあたって汚れが落としにくい継ぎ目や縁どりのないように考慮されている。

こちらは「変化する木材—材料の革新」。木材に特殊な切断加工を施し、三次元に変形させる製法。音響効果に優れたまったく新しいインテリアデザインが可能となり、建築界から大きな関心が寄せられているという。

こちらは、同賞に協賛しているスイスのアーミーナイフメーカー Victorinoxの「VICTRINOXTOMO」。同ブランドのナイフは、スイスでは親から子どもにギフトされるものという習わしがある。VICTRINOXTOMOは日本人のデザイナー 山口和馬氏の案が採用されたもの。機能としては、ナイフ・爪やすり・ハサミの三役を果たす。

展示ブースでは本体のロゴ部分に差し色を入れた、スイス・デザイン賞展 限定モデルも公開されておており、会期中のみスパイラルガーデンで販売されている。
今週末18日までのこのイベント。入場は無料。ぜひこの機会に足を運んでみては?
執筆:岡徳之(tadashiku)