公開日:2017年7月6日

藤本壮介がアンスティチュ・フランセ東京の再整備事業に指名、竣工予定は2020年夏

坂倉準三による建物の改修、および新棟の増築を担当

フランス政府公式機関であるアンスティチュ・フランセ東京(旧 東京日仏学院)の再整備事業に、建築家の藤本壮介が指名された。藤本は、歴史的価値の高い既存棟2棟の改修と新棟建築の設計・管理を担うことになる。本プロジェクトの竣工は、2020年東京オリンピックのオープニングに合わせて予定されている。

藤本壮介
藤本壮介
©David Vintiner

アンスティチュ・フランセ東京は、フランス政府公式機関として、日仏の教育、文化、芸術活動の拡大に貢献してきた歴史を持つ。アンスティチュ・フランセ東京の建物が竣工されたのは1952年。建築を手掛けた坂倉準三は、1930年代にル・コルビュジエに師事し、日本人として初めて国際的な名声を得た建築家として知られている。建物は、日本で唯一存在する二重螺旋階段で評価されているが、老朽化や2011年の震災、活動のスペース不足などにより新たな整備が必要とされていた。

アンスティチュ・フランセ東京 入り口
アンスティチュ・フランセ東京 入り口
©DR

藤本壮介は1971年、北海道生まれ。「House N」や「Final Wooden House」などの個人住宅や、「情緒障害児短期治療施設」(AR AWARDS 大賞)などを手がける。ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展(2012年)の金獅子賞など、国内外で数々の賞を受賞。実験的なフォルムで知られる藤本が、歴史ある建築をどのようにアップデートするのか、注目が集まる。

アンスティチュ・フランセ東京 ウェブサイト:http://www.institutfrancais.jp/tokyo/

Text: 玉田光史郎 Koushiro Tamada

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