公開日:2018年2月27日

年末年始に観に行きたい美術館・アートスペース11選! 2017-2018年版

東京都内と、近郊で年末年始の開館時間も網羅! 関連書籍も紹介

もう2017年も年の瀬ですね!
年末年始の年越しはみなさん予定お決まりでしょうか。

2017年に、アート納めの展覧会、もしくは2018年アート初めの参考になるようなラインナップをご紹介。
1月1日から開館するスペース順で11件ピックアップ! 行く前に、行った後に読みたくなる、展覧会に関連する書籍もあわせてどうぞ。

1月1日オープン

【1】森美術館 「レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル」
会期中無休で行楽にも鉄板の森美術館。金沢21世紀美術館のプールの作家としてもおなじみ、レアンドロ・エルリッヒの個展が開催中。

開館時間は10:00〜22:00、火曜日のみ、17:00まで。会期中無休。

【2】森アーツセンターギャラリー
「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」

村上隆、奈良美智を始めとした国内外で活躍する28組のアーティストたちが、それぞれの「ドラえもん」を作品に!

©2017 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co.,Ltd.All Rights Reserved. ©Fujiko-Pro

会期は1月8日まで。開館時間は10:00〜20:00、会期中無休。

やっぱり読みたくなる! 全てはここから始まったオリジナルコミック


ドラえもん 1巻 藤子・F・不二雄 (小学館)

詳細なデータで「わかる」国民的アイドルロボットのひみつ!

ドラえもん学 横山泰行(PHP研究所)

【3】ポーラ美術館 「100点の名画でめぐる100年の旅」
年末年始は東京から足を伸ばして、箱根というお正月らしい選択肢も。駅伝よりアートなあなたに。箱根のポーラ美術館は開館15周年! マティスや、モネ、ピカソ、岸田劉生など名品が集結しています。

アンリ・マティス《リュート》1943年 ポーラ美術館蔵

説明し難い印象派の名画の「わけ」を軽妙に解説

印象派の名画はなぜこんなに面白いのか 井出洋一郎(中経文庫)

現役キュレーターの作家が描く、美の巨匠たちの物語4編

ジヴェルニーの食卓[電子特別版] 原田マハ(集英社)

【4】ポーラ美術館 橋爪彩「Girls Start the Riot」
開館15周年を機に現代美術の作家を紹介するスペースが新設され、オープニング展として、現在橋爪彩の個展が同時開催中。

《Girls Start the Riot》 2010‐2011年 高橋コレクション蔵 ©Sai HASHIZUME

開館時間は9:00〜17:00、会期中無休。

中世から現代まで、ガールズパワーの変遷を歴史、文化、アートで追う

魔女の世界史 海野弘(朝日新聞出版)

女の子はいつでも愛しくて残酷。岡崎京子の90’s初頭の傑作

愛の生活 岡崎京子(KADOKAWA / 角川書店)

1月2日オープン

【5】東京国立博物館 博物館に初もうで

新年恒例となるトーハクでの「博物館に初もうで」も、今年で15年目! 2018年の干支にちなみ、戌(いぬ)をテーマとした作品を展示。和太鼓、獅子舞イベントも。黒田記念館も年に3回の特別室開室が1月2日(火)~1月14日(日)の期間に。黒田清輝の代表作である「智・感・情」「読書」「湖畔」「舞妓」の4作品を特別公開!

朝顔狗子図杉戸(部分) 円山応挙筆 江戸時代・天明4年(1784) 
朝顔狗子図杉戸(部分) 円山応挙筆 江戸時代・天明4年(1784) 

ちゃんと知りたい年中行事のこと! 古文書研究者によるわかりやすい実践書

大人の常識 日本のしきたり・年中行事 飯倉晴武(KADOKAWA/中経出版)

コミックで、国宝の魅力にときめき♡しちゃう?

日本美術まんが 国宝トゥナイト いわきりなおと(カンゼン)

【6】エスパス ルイ・ヴィトン東京 ヤン・フードン 「The Coloured Sky: New Women II」

中国人アーティスト、ヤン・フードンの久方ぶりの日本での個展が表参道で開催中。新しい女性像を色鮮やかに描き、現実と空想が入り混じる情景の、マルチスクリーンインスタレーション。

年末年始の開館時間:12月31日(水) 12:00〜18:00 、2018年1月1日(木・祝) 休館、1月2日(金) より通常開館 12:00〜20:00。

ヤン・フードンへのインタビューはこちら

【7】渋谷ヒカリエホール、アツコバルーなど 「現代演劇ポスター展2017 演劇の記憶、時代の記憶、デザインの記憶、都市の記憶」

寺山修司以降の芸術性の高い現代演劇ポスター2万点の中から厳選した300点を、渋谷の街を周遊しながら閲覧し都市と文化の記憶とともに旅をする展覧会。期間中のトークイベントも豪華ゲストで注目!

「現代演劇ポスター展-演劇の記憶、時代の記憶、都市の記憶-」(2015)

開館時間11:00~20:00、1月1日休館。

このポスター展をつくった男の、ありえないような半生記

寺山修司とポスター貼りと。 僕のありえない人生 笹目浩之(KADOKAWA/角川書店)

渋谷から、日本の文化形成に深く影響したある時代を検証する

セゾン文化は何を夢みた 永江朗(朝日新聞出版)

【8】国立西洋美術館 「北斎とジャポニスム HOKUSAIが西洋に与えた衝撃」
19世紀後半、日本の美術が、西洋で新しい表現を求める芸術家たちを魅了し、”ジャポニスム”という現象が生まれました。その影響ぶりを実際の作品で比較できる、それぞれの名画も二倍美味しい展覧会。

12月28日~1月1日・1月9日は休館。開館時間9:30~17:30、金、土曜日は20:00まで。
1月2日(火)~8日(月・祝)は高校生無料鑑賞日(学生証の提示が必要)

海を越えたHOKUSAI代表作を鑑賞ポイント解説付きで紹介

葛飾北斎 冨嶽三十六景 クールジャパン研究部(ゴマブックス)

画狂老人・北斎が四コマ漫画で萌えに激走する!?

北斎先生!! 1巻 城戸みつる(講談社)

【9】国立科学博物館 「古代アンデス文明展」
これまで「黄金の都シカン発掘展」にはじまり、「インカ帝国展‐マチュピチュ『発見』100年」など、400万人以上を動員した「TBSアンデス・プロジェクト」の集大成の展覧会。

《象嵌のマスク》 モチェ文化(紀元200年頃から750/800年頃) ペルー文化省・国立博物館所蔵 撮影 義井豊
《象嵌のマスク》 モチェ文化(紀元200年頃から750/800年頃) ペルー文化省・国立博物館所蔵 撮影 義井豊

12月28日~1月1日・1月9日は休館、会期は2月18日まで。

古代アンデスの文明創造の原動力を解き明かす

古代文明アンデスと西アジア 神殿と権力の生成 関雄二(朝日新聞出版)

じゃがいも言えるかな?(450種類)食材の故郷アンデス!

アンデス 食の旅 高野潤(平凡社)

【10】ハラ・ミュージアム・アーク 鬼頭健吾 「Multiple Star Ⅲ」

原美術館別館のハラ・ミュージアム・アークは、群馬県渋川市の伊香保グリーン牧場に隣接。現在は鬼頭健吾展のほか、「画人繚乱」展「かさねのかたち – 原美術館コレクション」展も開催中。

木曜日および1月1日休館、開館時間は9:30から16:30まで。

文豪ゲーテによる色彩論を知っていましたか?

色彩論 ゲーテ(筑摩書房)

温泉、牧場もあわせて行きたい伊香保!

ことりっぷ 伊香保・草津 群馬 昭文社

1月3日オープン

【11】銀座メゾンエルメス フォーラム 中谷芙二子 + 宇吉郎展 「グリーンランド」 

霧のアーティストとして国際的に活躍する中谷芙二子と、その父で、雪の研究と科学に基づいた名随筆でも知られる宇吉郎の展覧会。宇吉郎が晩年氷雪研究に打ち込んだ土地、グリーンランドをタイトルに掲げ、時と場所を超えて二人の感性が銀座メゾンエルメスの光の空間に響きあう。

©Nacása & Partners Inc. / Courtesy of Fondation d'entreprise Hermès

12月31日(日)~ 2018年1月2日(火)休館、日曜日は19:00まで。

科学とは一片の雪に目を見開く心と説く、父・宇吉郎の代表作

中谷宇吉郎 雪を作る話 中谷宇吉郎(平凡社)

科学と文学を高いレベルで融合させた師・寺田寅彦についての著作

寺田寅彦 わが師の追想 中谷宇吉郎(講談社)

(協力:ブックパス

Xin Tahara

Xin Tahara

北海道生まれ。 Tokyo Art Beat Brand Director。