公開日:2018年7月31日

「東アジア文化都市2019」国内都市、国際アート・カルチャー都市の豊島区に決定

豊島区長や「舞台芸術」「マンガ・アニメ」「祭事・芸能」各部門ディレクターが登壇したキックオフ記者会見でロゴを発表

池袋エリアを中心に「国際アート・カルチャー都市」の街づくりを掲げている豊島区が、「東アジア文化都市2019」国内都市に決定した。それに伴い、同プロジェクトのキックオフ記者会見が7月17日(火)に実施された。

(左から)祭事・芸能部門責任者 東澤昭、マンガ・アニメ部門総合ディレクター 古川タク、高野之夫(豊島区長)、全体統括 吉岡知哉、舞台芸術部門総合ディレクター 宮城聰
(左から)祭事・芸能部門責任者 東澤昭、マンガ・アニメ部門総合ディレクター 古川タク、高野之夫(豊島区長)、全体統括 吉岡知哉、舞台芸術部門総合ディレクター 宮城聰
Photo: Xin Tahara

記者会見では、同プロジェクトの準備委員会委員長である高野之夫豊島区長、全体統括を務める前立教大学総長の吉岡知哉が登壇。豊島区が東アジア文化都市開催に至った経緯、事業ビジョンや目標を語り、今年6月1日より募集されていたロゴアンケートの結果を発表。豊島区の小中学生などを対象にアンケートを実施し、2万を超える投票のなか、最も票を集めた(11073票)、TOSHIMAの「T」をモチーフに3つの都市の結束と躍動を表現した、デザイナー青木康子のデザインが選ばれたと発表した。

また、同プロジェクトが柱とする「舞台芸術」「マンガ・アニメ」「祭事・芸能」の3部門それぞれの総合ディレクターも登場。「舞台芸術」部門総合ディレクターを務めるSPAC‐静岡県舞台芸術センター芸術総監督・宮城聰や、「マンガ・アニメ」部門総合ディレクターである日本アニメーション協会会長・古川タク、「祭事・芸能」部門責任者の公益財団法人としま未来文化財団・東澤昭が同プロジェクトへの意気込みを語った。豊島区はこれまでの日本の各都市が注力してきた現代アートではなく、区で培われてた舞台芸術、漫画などの文化を活かす方向に舵を切ったという。

今回、日本の代表都市として選ばれた豊島区は、総人口290024人の全国で最も人口密度が高い街。そのうち、約10.5%となる30392人が外国人住民(中国人が約4.4%、韓国・朝鮮人が約0.8%)だと、高野豊島区長は明らかにし、「このような特性を踏まえ日中韓の交流の視点を取り入れ、区民の全員参加、オールとしまで「東アジア文化都市2019豊島」を盛り上げていきたい」とコメントした。

「東アジア文化都市」とは、日中韓文化大臣会合での合意に基づき、日本・中国・韓国の3カ国において、文化芸術による発展を目指す都市を選定し、その都市において、現代の芸術文化や伝統文化、また多彩な生活文化に関連する様々な文化芸術イベント等を実施。これにより、東アジア域内の相互理解・連帯感の形成の促進や、東アジアの多様な文化の国際発信力の強化、文化芸術・クリエイティブ産業・観光の振興を推進することによる継続的な発展を目指すプロジェクト。

豊島区は横浜市(2014年)、新潟市(2015年)、奈良市(2016年)、京都市(2017年)、金沢市(2018年)に続き、国内6番目にして初の都内開催となる。本年度のプレ期間を経て、オープニングは2019年2月1日で開幕式典は東京芸術劇場コンサートホールで開催、クロージングは2019年11月24日となり、Hareza池袋芸術文化劇場で閉幕式典を予定している。期間中、春のコア期間・秋のコア期間を設ける予定だ。

関連ウェブサイト
https://culturecity-toshima.com/

執筆:中井千尋 編集:岡徳之

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