マンガ、アニメ、ゲーム、特撮から東京を見る:「MANGA都市TOKYO」が国立新美術館でスタート

2018年、パリで3万人を動員した「MANGA⇔TOKYO」展が、国立新美術館にて「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」として凱旋展示を開催中

poster for MANGA ⇔ TOKYO

「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」

六本木、乃木坂エリアにある
国立新美術館にて
38日後終了

In フォトレポート by Art Beat News 2020-08-12

2018年、パリのラ・ヴィレットで開催され3万人を動員した「MANGA⇔TOKYO」展は、現地メディアに次のように評された。「東京では、熱狂は家の中にとどまらない。MANGAが街を席巻しているのだ(ル・フィガロ誌)」「MANGAというプリズムを通して日本の首都東京の姿を明らかにしようとしている(リベラシオン誌)」「フランスで開催される日本のポップカルチャー展としてはこれまでになく野心的(コヨーテ・マグ誌)」。

今夏、パリで好評を得た「MANGA⇔TOKYO」展が「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」として、国立新美術館で装いも新たに凱旋展示をスタートした。会期は8月12日~11月3日。

東京の特徴や変化を鏡のように映し出してきた日本のマンガ、アニメ、ゲーム、特撮作品。現実の都市がいかにフィクションを生み出し、方向付けてきたのか。また、それらの作品やキャラクターが、現実の都市にいかなるイメージを重層的に与え、作用してきたのか? 本展「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」は、作品展示であると同時に、作品によって人々の記憶の中で重合された「東京」を3つのセクションで紐解くというものだ。会場には、多数の原画や模型、映像、複製などが集まる。

本展でひときわ目を引くのは、会場中央に大々的に配置された「1/1000巨大東京都市模型」と、東京の地理情報とともに上映される『AKIRA』『新世紀エヴェンゲリオン』などのシーン。観客はこのイントロダクションで東京とフィクションとの接続を意識しながら、メインエリアへと歩みを進めることになる。

セクション1は、「破壊と復興の反復」。災害などで幾度も破壊されながらも、つど復興を遂げてきた東京の歴史と体験から生まれた作品を紹介する。ここでは『新世紀エヴェンゲリオン』『人狼 JIN-ROH』『千年女優』『ゴジラ』などの作品を通して、その背景にある東京大空襲、東京の災害史、東京の歴史などを浮き彫りにする。

続くセクション2「東京の日常」では時代を区切りながら、江戸から現在に至る東京の姿とそこで生きる人々の営みを描いた作品が揃う。『さくらん』や『百日紅』などの作品から考察する「プレ東京としての江戸」、『はいからさんが通る』『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』などから見る「近代化の幕開けからポストモダン都市まで」。そして、『シティーハンター』『リバーズ・エッジ』『君の名は。』などから見通す「世紀末から現代まで」。全セクションの中ではこの章がもっともボリュームが大きく、マンガ、アニメの比重が大半を占めている。また、2010年代に発表された作品も多いため、来場者が親近感を持って鑑賞できるセクションでもあるだろう。

さまざまな作品を通してフィクションの中に投射された東京を眺めた後は、セクション3の「キャラクターvs.都市」へ。この最終セクションでは逆に、フィクションのキャラクターが現実の都市空間に召喚されたり、作用をおよぼしたりする事例に目を向ける。その知名度と魅力で企業や自治体などの広報用マスコットやアバターを務めているキャラクターたち。彼らが都市風景の一部となっている様子を取り上げる。

ときに懐かしく、新しく、東京史も再確認、再発見できる本展。これから東京はどう変わり、どのような作品が生み出されるのだろうか? 来場者が未来予想図を頭上に描くきっかけにもなりそうだ。

Art Beat News

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