太田記念美術館アーティスト
三代歌川豊国, 歌川広重, 鳥文斎栄之, 喜多川歌麿 他
音の鳴るもの、それらはすべて「楽器」となります。私たち日本人は、普段何気なく日常で使う身の回りのさまざまな道具からさえも、その音を感じ取っていました。そのような音に対する豊かな感性は、三味線や箏、尺八などの楽器が奏でるメロディーはもちろんのこと、金属や木などが鳴り響く音色をも美しいものと捉え、日本独自の音文化というものを育んできました。かつての人々の暮らしの中には、現在の私たちが楽器とみなしているものからだけではイメージできない、にぎやかでバラエティーに富んだ音が満ちあふれていたことでしょう。
残念なことに、現在の日本では、そのような日常を取り巻く古き良き音は失われてしまいました。しかしながら、江戸時代の庶民たちの生活を描いた浮世絵をとおして、かつて日常の生活の中で奏でられていたさまざまな「楽器」の音に、耳を澄ますことができます。
本展覧会では、浮世絵だけでなく、実物の楽器も合わせて展示することによって、江戸時代の人々の音文化に思いを馳せるという、初めての試みの展覧会です。日々の暮らしの中で奏でられる何気ない一つ一つの音色たち、そこにこそ人間本来の音文化のあり方があるのではないでしょうか。
なお、展覧会にあわせて、義太夫節、新内節、常磐津節、長唄、歌舞伎下座音楽、三曲などの演奏会や、また、第一線の研究者たちによるシンポジウム、講演会も同時開催いたします。
展示期間:平成17年10月1日〜26日、11月1日〜26日
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