人間の未来へ - ダークサイドからの逃走

水戸芸術館現代美術センター

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米国の単独主義、覇権主義は目に見える影響ばかりではなく、同時代の世界の人々の心をむしばみ、価値観に大きく影響をもたらしています。経済のグローバリズムによる判断基準では、ごく一部の人々にいかに利益をもたらすか、が重視され、この基準では効率とは異なる人間の誠実さや道理、人権への配慮は遠ざけられてしまいます。しかし、こうした状況は、米国のイラク侵攻後の米国内の例を見るまでもなく、情報管制によって仕立てられているともいえるでしょう。
私たちは常に平和を求めながら、一方では異なるものとの共存には寛容になれない困難さをもかかえています。人類がこれからどこに向かっていくかについての不安が増幅する中、私たちは、ひとりひとりが多様な世界に目を向け、事実を見る目を養って情報の渦から抜け出す判断力と、多様な人々を受け入れる許容力をもつことが求められています。
本展では、混沌とした時代にあって、ダークサイドに陥りがちな人間が、どこまで他者への理解や人間の尊厳に対しての自覚を呼び覚ますことができるかをテーマに、報道写真と映像並びに彫刻に詩や箴言を組みあわせ、共感を引き出す展示を試みます。

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Reviews

osm_it: (2006-05-07 at 12:05)

ダークサイド。つまり陰の部分だ。人類の歴史や現在において存在する陰の部分。戦争の悲惨さや構造的貧困、労働の搾取など多くは日が当たらず沢山の人の目に触れることはない。

しかしほとんどの人が、例えば愚かな戦争には「反対」にも関わらず、自分達の意思決定によってそれを食い止めるということが可能だということに気がついていない。事実を見るのは時に非常に難しい。放任された自由が支配しているのは、戦争やとにかく利益を追求する経済大国的な思想。資本を投下し利益を所有することを追い求め、やさしさや勇敢さ、素直さといった人間性に存在価値のない世界。それに気づかせようと多くのアーティスト達の作品が集められている。

人間は悪や陰の部分を必ず持ち合わせている。それらとうまく付き合っていかなければならない。他者への理解という共通の善なる部分に自覚的になれるかということが、この世界を変えていくための最大のハードルなのかもしれない。それに自分は安全でいたいと思うのは当然だが、それは他人も同じなのだ。結局「汝殺すなかれ。」に行き着いてしまうのだろうか。

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