静岡県立美術館戦車、飛行機、船、ロボット…。昭和30年代初頭、プラモデルという新しいホビーが日本にやってきました。 夢や憧れの対象をみずから組み立て所有できるという魅力が子供たちを惹きつけ、プラモデルは大きな発展を遂げて現在に至っています。 ワクワクしながらパーツを組み立て形にしていく喜びは、プラモデルならでは醍醐味でしょう。
そのプラモデルキットの「顔」となるのがボックスアート(箱絵)です。消費者の購買意欲を高める目的で描かれたボックスアートは、 やがてパッケージ装飾という役割を超えていきます。作る過程で完成形を想起する「資料」として、あるいは空想の世界を生み出す「素材」として、独自の発展を遂げていくこととなるのです。
また、絵画としてのボックスアートは、戦中から戦後にかけて氾濫したヴィジュアルイメージを引き継いで成立します。それはまさに戦後の大衆的な表現の主流をなすものであり、戦後の日本社会を検証する上でも注目すべきものだと言えるでしょう。本展は、戦時下の視覚文化が戦後どのように継承されていったのかを、ボックスアートというメディアをとおして検証する初の試みなのです。
展示室では、プラモデルの草創期から現在に至るまで世に送り出された、時代を代表するプラモデルのボックスアート約160点を紹介するとともに、戦中、戦後の教材模型からソリッドモデル(木製模型)を経てプラモデルが誕生する過程を各種資料で振り返りつつ、ボックスアートの絵画様式が成立した要因を探ります。併せて、懐かしいプラモデルの数々や、国内を代表するモデラーによるジオラマ作品も展示し、プラモデルの歴史を総体的に紹介します。日本におけるプラモデル産業の中心地として知られる、ここホビーのまち静岡で本展を開催できることは主催者として大きな喜びです。
•特別講演会
※いずれも当館講堂にて14:00〜15:30. 聴講無料、申込は不要です。
■第1回:4月22日(日)
[講師] 田宮俊作氏(株式会社タミヤ代表取締役社長)、工藤健志氏(青森県立美術館学芸員)
[演題] 戦後の日本文化とプラモデル
■第2回:4月29日(日・祝)
[講師] 長谷川勝人氏(株式会社ハセガワ常務取締役)
[演題] プラモデル黎明期とハセガワ − ソリッドモデルからプラモデルへ
■第3回:5月6日(日)
[講師] 平瀬礼太氏(姫路市立美術館学芸員)
[演題] 昭和初期のヴィジュアルイメージ
■第4回:5月13日(日)
[講師] 村上敬(当館学芸員)
[演題] 戦前の大衆メディア文化とボックスアート
親子模型教室「ダンガンレーサーをつくって、遊ぼう!」
※いずれも当館県民ギャラリーにて14:00〜16:00。参加無料
対象は小中学生の親子各日先着40組(計80名)様で、要申込です。
※お申込は平成19年4月9日(月)10:00より電話054-263-5857にて受付いたします。
※材料(キット)と工具はこちらでご用意いたします。
第1回:5月2日(水)
第2回:5月3日(木)
講師:タミヤスタッフ
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