姉川たく 「you重力未訂正衛星「ねけだせれない」」

ギャラリー・エフ

poster for 姉川たく 「you重力未訂正衛星「ねけだせれない」」

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姉川たくは、「糸」をテーマに表現活動を展開しているアーティストである。キャンバスにドローイングやシルクスクリーンでグラフィックを描き、糸を縫い付けていく。その縫い方は、糸によって丁寧に彩色をしていく一般的な刺繍とは違い、あくまで直感的である。絡まり合う糸たち。キャンバスの外へ広がる糸たち。心の奥底に湧き上がる衝動を、糸を縫い付けることで表現しながらも、姉川が自身の作品づくりで目指しているのは、糸そのものの存在を問いかけていくことだという。
 
糸は私たちにとって極めて身近な素材であるとともに、つねに明確な目的のために用いられる。布を縫い合わせ、刺繍をし、何かを結ぶ。だが、糸そのものの魅力が充分に引き出されているかは疑問であると、姉川は指摘する。彼は糸という存在に惹かれ、その固有の意味を明らかにする表現方法があるはずだと考えてきた。
 
2004年に糸を用いた創作活動を本格的に始めてから、姉川たくは何かに取り憑かれたように発表行為を続けてきた。国内外での個展の開催やグループ展への参加。ファッションブランドとのコラボレートによるライブ制作やショップでの展示。そして、雑誌メディアでの作品発表。彼は、デザイン会社の代表として、アートディレクションやプランニング、そしてイラストレーションを手がけている。デジタルコンテンツを得意とするクリエイターとしての評価も充分に高い。それなのに、彼はなぜアートとデザインの両輪で走り続けるのだろうか?

「根本的にモノづくりが大好きです。デザインはチームで作る。ディスカッションして、コミュニケーションしていくなかから生まれる。アートはもっと個人的で、自分勝手な考えを表現するモノづくり。僕は欲張りだからその両方がないとつらく感じるのです」
 
表現行為こそが自らの糧と自負する姉川たくの新たなる挑み、それは「闇」と対峙することである。これまでホワイトキューブのギャラリーで展示を構成してきた彼が、9月26日から始まる展覧会で会場として選んだのは、江戸時代末に建立された土蔵を再生したアートスペース、ギャラリー・エフである。姉川は、140年の歳月を経て存在し続ける蔵という空間に何を感じているのだろうか?

「蔵には特有の重力がある。漆黒の闇はブラックホールのように色々なものを吸い込んでいく。恐怖感を覚えながらも、強く魅かれる自分がいる。暗い異空間に糸を放ってみたい。宇宙に糸を投げるような感覚で」
 
さらに今回の展覧会は、9月26日から10月13日と10月31日から11月30日の2部構成である。前半は糸によるインスタレーションを行い、後半ではキャンバスをベースにした作品群が登場する。
 
2008年秋、漆黒の闇とスタイルの違う二つの展示によって、糸の意味を探り続けてきたアーティスト・姉川たくの「今」が明らかになる。

メディア

スケジュール

2008年09月26日 ~ 2008年10月13日

オープニングパーティー 2008年09月25日19:00 から 21:00 まで

アーティスト

姉川たく

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